庵 功雄(いおり いさお、1967年〈昭和42年〉 - )は、日本の言語学者・日本語学者。学位は、博士(文学)(大阪大学・1997年)(学位論文「日本語のテキストの結束性の研究 -指示表現と名詞の機能を中心に」)。一橋大学国際教育センター・言語社会研究科教授。研究分野は、文法論・談話など。新村出研究奨励賞、林大記念論文賞、日本語教育奨励賞受賞。2023年、文化庁長官表彰[1]。
経歴
大阪府枚方市出身。日本放送協会学園高等学校(現在のNHK学園高等学校)を経て、1991年大阪大学文学部日本語学科を卒業した。1996年に同大学院文学研究科現代日本語学講座博士後期課程単位取得退学した。大阪大学文学部助手、1997年「日本語のテキストの結束性の研究 -指示表現と名詞の機能を中心に」で大阪大学より博士(文学)の学位を取得した。
1997年、一橋大学留学生センター(現在の国際教育センター)専任講師に就任した。1999年、新村出記念財団第16回新村出研究奨励賞を受賞した。2001年に助教授、2007年准教授に就任した。2010年、日本語教育学会第5回林大記念論文賞を受賞した。2012年、北京外国語大学北京日本学研究中心教授に就任し、同年日本語教育学会第10回日本語教育奨励賞を受賞した。2013年、一橋大学国際教育センター教授に就任した[2]。
著書
単著
編集
編著
共著
- 庵功雄、高梨信乃、中西久実子、山田敏弘『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』松岡弘監修、スリーエーネットワーク、2000年5月。ISBN 9784883191550。
- 庵功雄、高梨信乃、中西久実子、山田敏弘『中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック』白川博之監修、スリエーネットワーク、2001年10月。ISBN 9784883192014。
- 庵功雄、清水佳子『時間を表す表現 テンス・アスペクト』スリーエーネットワーク〈日本語文法演習 上級〉、2003年2月。ISBN 9784883192427。
- 庵功雄、日高水穂、前田直子、山田敏弘、大和シゲミ『やさしい日本語のしくみ』くろしお出版、2003年10月。ISBN 9784874242841。
- 中西久実子、庵功雄『助詞 「は」と「が」、複合格助詞、とりたて助詞など』スリーエーネットワーク〈日本語文法演習 上級〉、2010年7月。ISBN 9784883195404。
- 澁川晶、高橋紗弥子、庵功雄 著、一橋大学国際教育センター 編『留学生のためのジャーナリズムの日本語 新聞・雑誌で学ぶ重要語彙と表現 上級』スリーエーネットワーク〈日本語文法演習 上級〉、2015年5月。ISBN 9784883197156。
- 有田佳代子、庵功雄、寺沢拓敬『日本語教育はどこへ向かうのか 移民時代の政策を動かすために』牲川波都季編著、くろしお出版、2019年6月。ISBN 9784874248058。
共編
共編著
- 庵功雄、岩田一成、佐藤琢三、栁田直美『〈やさしい日本語〉と多文化共生』ココ出版〈学習院女子大学グローバルスタディーズ 5〉、2019年4月。ISBN 9784866760124。
監修
エピソード
- 趣味は将棋であり、体調を崩した30代後半を経て、「大局観で生きる」ことに目覚めたという[3]。
脚注
外部リンク