山口県の市町村歌一覧(やまぐちけんのしちょうそんかいちらん)は、日本の山口県に属する市町村で制定されている、もしくは過去に制定されていた市町村歌などの自治体歌やそれに準じた楽曲の一覧である。なお、一覧の順序は全国地方公共団体コード順による。
概説
山口県下の都市では下関市と萩市が戦前から市歌を制定しており、1980年代までには当時存在していた14市全てで市歌が制定される全国屈指の高い制定率を誇っていた。しかし、平成の大合併以後は新設合併で旧市の名称を引き継いだ自治体を中心に新市歌を制定する動きは低調になり、下関市では従来の市歌を継続使用することが取り決められたが光市・長門市・美祢市では後継の市歌が未だに制定されておらず、山陽小野田市も市民音頭の発表のみに留まっている。
町部でもかつての市部と同様に平成の大合併で消滅した町村を含めて町村歌を制定していた自治体が多く、現在も町民音頭のみ制定している周防大島町と上関町を含めて全ての町で何らかの楽曲が制定されている。
市部
- 下関市
- 作詞:石川千史 補作:北原白秋 作曲:山田耕筰
- 昭和天皇御大典記念事業として計画されていた市憲(自治憲章)制定を断念した代わりに制定された[注 1]。新設合併前の(旧)下関市の市歌であり、下関市・豊浦郡4町合併協議会で市歌について「新市において新たに定める」との申し合わせが行われたため一旦失効扱いとなったが[1]、合併後に当面は従来の市歌と各町の町民歌や音頭等を継続使用する旨の申し合わせが行われた。
- 宇部市
- 作詞:宮川杜詩雄 作曲:若松正司
- 市制41周年記念。
- 山口市
- 作詞:山口市民 作曲・編曲:ちひろ
- 3代目(第3代新設合併後の山口市としては初代)の市歌である。2010年(平成22年)の阿東町編入合併に際して歌詞の一部を改訂した。
- 萩市
- 作詞:岡輝明 作曲:津室ひとみ
- 新設合併5周年記念。2代目(新設合併後としては初代)の市歌である。
- 防府市
- 作詞:岡田岩吉 作曲:高橋正剛
- 下松市
- 作詞:高橋重見 補作:坂口淳 作曲・編曲:大村能章
- 岩国市
- 作詞:村田さち子 作曲:池辺晋一郎
- 合併10周年。2代目(新設合併後としては初代)の市歌である[8]。
- 光市
- 光市民の歌 - 1963年(昭和38年)9月制定[9]
- 新設合併前の(第2代)光市の市歌である。大和町との新設合併に際して「新市において調整する」との申し合わせに基づき失効しているが[9]、新市歌の制定は実現していない。
- 長門市
- 新設合併前の(旧)長門市の市歌である。長門市・三隅町・日置町・油谷町合併協議会における「新市において調整するものとする」との申し合わせに基づき失効しているが[10]、新市歌の制定は実現していない。
- 柳井市
- 美祢市
- 作詞:阪田寛夫 作曲:中田喜直
- 新設合併前の(旧)美祢市の市歌である。美祢市・美東町・秋芳町合併協議会では市歌の扱いについて特に取り決めが行われなかったため、現在の地位は不明確である。
- 周南市
- 作詞:三枝草波 作曲・編曲:中越和明
- 市イメージソング。新設合併の当年に制定された。
- 山陽小野田市
- 作詞:田村和男 作曲:田村洋
町部
- 大島郡周防大島町
- 作詞:星野哲郎 作曲:原伸二
- 玖珂郡和木町
- 第18回山口国体開催記念。村制時代に「和木村民歌」として制定、町制施行後に改題して継承[13]。
- 熊毛郡上関町
- 熊毛郡田布施町
- 作詞:岡田岩吉 作曲:岡田昌大
- 熊毛郡平生町
- 作詞:星野哲郎 作曲:市川昭介 編曲:小杉仁三
- 阿武郡阿武町
- 阿武町歌 - 1973年(昭和48年)6月制定[16]
廃止された市町村歌
- 山口市
- 山口市民歌 - 1951年(昭和26年)1月1日制定
- 作詞:川下紅風 作曲:弘中策
- (第2代山口市)初代の市歌である。
- 作詞:佐藤春夫 作曲:信時潔
- (第2代山口市)2代目の市歌である。翌1963年(昭和38年)には同じ作詞・作曲者の手で3代(4曲)目の「山口県民の歌」が作られた(作曲は初代「山口県民歌」とも同じ)。
- 萩市
- 初代(旧萩市)の市歌である。新設合併に伴い廃止された。
- 萩のなないろ - 2002年(平成14年)7月発表
- 市制70周年記念市民愛唱歌。
- 徳山市
- 岩国市
- 作詞:瀬川秀雄 作曲:小松耕輔
- 新設合併前の(旧)岩国市の市歌である。岩国地域8市町村合併協議会において「新市において新たに定める」との申し合わせに基づき廃止された[20]。
- 新南陽市
- 小野田市
参考文献
- 348〜352ページ「山口県」。
出典・注釈
出典
脚注
- ^ その後、1968年(昭和43年)に初代「下関市民憲章」が制定され、新設合併後の2007年(平成19年)には2代目の現行「下関市民憲章」が制定された。
関連項目