山口 智美(やまぐち ともみ、1967年〈昭和42年〉 - )は、日本の文化人類学者。モンタナ州立大学社会学・人類学部准教授[2][3]。専門は文化人類学、フェミニズム、日本研究、ジェンダー研究[3]。東京都港区出身。一般社団法人希望のたね基金理事[4][注釈 1]。
経歴
1990年(平成2年)3月に国際基督教大学教養学部語学科コミュニケーション専攻を卒業後ミシガン大学に進み、1992年(平成4年)8月には女性学プログラムおよび同大学コミュニケーション学部コミュニケーション研究修士課程を修了する。その後、NPO法人女性連帯基金スタッフを経て[6]、2004年(平成16年)5月にミシガン大学人類学部民族学(文化人類学)専攻を経てPh.D.を取得する[3]。
2004年(平成16年)9月から2007年(平成19年)6月にかけてシカゴ大学東アジア研究センター ポストドクトラル研究員を務め、2007年(平成19年)8月にはモンタナ州立大学社会学・人類学部准教授に着任する[3]。
研究
グローカルフェミニズム研究会
サントリー文化財団、トヨタ財団から研究助成を受けた山口が代表として「グローカルフェミニズム研究会」研究プロジェクトチームを立ち上げる。『メディアイベントとしての「ジェンダーフリー論争」と「男女共同参画」の未来』と題して、2009年にサントリー文化財団から人文科学・社会科学に関する研究助成を受け[3][7]、その内容は2012年10月に発売された『社会運動の戸惑い : フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』という著書にまとめている[7]。トヨタ財団の研究助成プログラムにより『ネット言説と変わりゆく市民運動 ―現代日本における国家・人種主義をめぐって』と題する研究を発表[3][7][8]。
メディアとジェンダーの関係
館長雇止め・バックラッシュ裁判の呼びかけ人を2005年から務め[注釈 2]、2011年には自身の出身校である国際基督教大学で行われるミスコンの開催について『ICUのミスコン企画に反対する会』に賛同した[1][9][10][11]。高校無償化措置を朝鮮学校に適用することに賛同[要出典]、また生活保護法の改正[注釈 3]に際して「生活保護法の改悪に反対する研究者の共同声明」に名を連ねた[13][14]。
2016年12月27日、アメリカを訪れた安倍晋三首相がオバマ大統領と共に真珠湾攻撃の犠牲者慰霊祭に参列し、国際紛争の解決には寛容さが必要と訴えた[15]ところ、山口はアレクシス・ダデン、林博史、金富子、ガヴァン・マコーマックらと共に安倍の歴史認識を批判し、中国・朝鮮の戦争犠牲者に対する慰霊を求めた[16][17]。なお、これに対して、米国ダートマス大学のジェニファー・リンド教授[18]は「日米は信頼関係があるから和解は成立するが、中国や韓国は日本と信頼関係はないため、慰霊は逆効果になる。」と解説している[19]。
所属学協会
著作
書籍
- 共著
論文
翻訳
執筆記事
共同編集
『行動する女たちの会資料集成—編集復刻版』 : 2015年7月から2016年6月にわたり第1巻から第8巻を発行。
- 第1回配本
- 第2回配本
- 第3回配本
出演
ウェブ番組
脚注
注釈
- ^ 「希望のたね基金」とは、日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶財団の支援組織である[5]。
- ^ 館長雇止め バックラッシュ裁判 呼びかけ人(2005年1月29日現在)
https://web.archive.org/web/20070109212821/http://fightback.fem.jp/yobikakenin-1.html
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- ^ 2012年(平成24年)11月26日号外法律第102号に未施行内容「年金生活者支援給付金の支給に関する法律附則16条の2による改正」[12]。なお、この一部改正規定は2013年(平成25年)12月13日号外法律104号附則17条により追加されたものである。2016年(平成28年)6月3日法律第65号において改正。
出典
外部リンク