宇治茶 |
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YouTube |
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チャンネル |
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活動期間 |
2011年7月25日 - |
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登録者数 |
214人 |
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総再生回数 |
18,226回 |
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チャンネル登録者数・総再生回数は 000000002024-09-19-00002024年9月19日時点。 |
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宇治茶(うじちゃ、1986年〈昭和61年〉9月2日 - )は、日本の映画監督・イラストレーター。吉本興業所属(文化人枠)。元・嵯峨美術大学芸術学部非常勤講師。
来歴
京都府宇治市出身。京都嵯峨芸術大学芸術学部観光デザイン科卒業。[注 1] 大学4年の卒業制作時に映画作品を渉猟する中で『妖怪伝 猫目小僧』(1976年・テレビ東京放映)に出会い、「ゲキメーション」という映像表現に衝撃を受け卒業制作の題材に決定した。[注 2]
その後、2009年(平成21年)3月の卒業制作展にて初のゲキメーション作品となる『RETNEPRAC2』を発表。続いて2010年(平成22年)8月には、「妖怪藝術団体 百妖箱」[注 3]が主催した第4回作品展「妖怪藝術展 ~ばけてん~」でショートムービー『宇宙妖怪戦争』を発表した。この2作品がきっかけとなり、2011年(平成23年)から『燃える仏像人間』の制作に着手した。『燃える仏像人間』はその才能を高く評価していた京都嵯峨芸術大学芸術学部客員教授の安斎レオが原作・プロデューサーを務め、制作期間1年半を経た2013年(平成25年)に全国公開された。この年に開催された文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門で優秀賞を受賞し頭角を現すと、2014年(平成26年)には吉本興業(文化人枠)の所属となり、更に2016年(平成28年)には母校・京都嵯峨芸術大学芸術学部の非常勤講師に就任。極めて数少ないゲキメーション作家として後進の指導に当たった。
2019年(令和元年)、世界初の全編ゲキメーション長編映画となる『バイオレンス・ボイジャー』が全国公開され、世界各国の映画祭に正式出品されると数多くの賞を受賞した。[注 4] 自身も映画監督でありこの作品にナレーションとして特別出演した松本人志は、宇治茶について“「特別な能力が備わった少年」のような感じがする人”と評している。[3] このような一連の活躍により作品の認知度が高まる中、独自の作風に着目した映画監督・豊島圭介からのアプローチを承ける形で、2020年(令和2年)にテレビ朝日で放映された『妖怪シェアハウス』の昔話パートを担当した。[4] また同年中にはオープニングとエンディングの映像を担当したNHK Eテレのアニメ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』が放映されるなど、その作品がテレビを通じて認知されるようになった。更に2022年(令和4年)には『妖怪シェアハウス』の第2シリーズである『妖怪シェアハウス -帰ってきたん怪-』が放映され、同年6月には映画『妖怪シェアハウス -白馬の王子様じゃないん怪-』が全国公開されるなど、ゲキメーション作家の第一人者として活躍している。
なお宇治茶は、ゲキメーションの魅力について次のように述べている。
ゲキメーションをストップモーション・アニメやコマ撮りアニメのように1コマずつ撮影することも不可能ではないが、時間がかかりすぎることと、人間が手で操作することで生まれる動きの大胆さが失われてしまうため、ゲキメーション作品で用いるメリットはあまりないだろう。というのも、ゲキメーションは、ストップモーション・アニメや切り絵アニメのような表情の変化や動きの繊細さを楽しむよりも、動作のぎこちなさや表情の少なさを想像力で補うことにこそ楽しみがあると思われるからである。さらに、撮影した映像に炎や煙などの実写映像を挟み込んだり、効果音を使って映像に奥行きをもたせたりすることにより、不自由とリアルが融合し、奇妙な快感が生まれるのではないかと筆者は考えている。 — 宇治茶、
略歴
作品
映画
※監督作のみ太字
テレビ
イラスト
デザインワーク
著作
- 宇治茶「Chapter15:ゲキメーションで表現する『燃える仏像人間』『バイオレンス・ボイジャー』を例に」『メディア・コンテンツ・スタディーズ』、ナカニシヤ出版、2020年7月、ISBN 9784779512841。 [注 5]
出品歴
上映会・作品展
脚注
注釈
- ^ 現在の嵯峨美術大学芸術学部デザイン学科観光デザイン領域。
- ^ 原作は楳図かずおの漫画『猫目小僧』。ワコープロ創業者で現・代表取締役社長の高橋澄夫によって企画立案された作品(全24話)で、「ゲキメーション」による初の番組である。
ゲキメーションとは「劇画+アニメーション」からなる造語で一般的には「劇メーション」と表記されるが、宇治茶本人はワコープロのオリジナルに敬意を払い「ゲキメーション」と表記している。なお、ゲキメーション以前にも紙に描いた静止画をカメラワークで表現する「紙芝居+アニメーション」のような表現は存在した。例えば、実相寺昭雄監督作品のドラマ版『子連れ狼』(1973年-1976年)に於けるタイトルバックや、大島渚監督作品の『忍者武芸帳』(1967年)等が挙げられる。特に『忍者武芸帳』は白土三平の原作漫画の原画を撮影しモンタージュで構成した為「劇画シネマ」と呼ばれている。
- ^ 嵯峨美術大学芸術学部講師の河野隼也が、同大学大学院生時代に設立した妖怪ファンの学生有志団体。2005年(平成17年)に大将軍商店街(京都市上京区)が商店街の活性化の為に、その所在地の一条通りに伝わる百鬼夜行伝説(『宇治拾遺物語』に「一条桟布屋鬼の事」として収録されている)に因んで「一条妖怪ストリート」を創設。ちょうどその頃に「妖怪をテーマにした地域振興」について河野が研究取材をしたところ、そのまま妖怪イベントのスタッフとして妖怪仮装行列「第1回 一条百鬼夜行」を手掛ける事となった。これに端を発して2008年(平成20年)に「妖怪藝術団体 百妖箱」が発足し、以後、妖怪イベントの企画運営やプロデュースを手掛ける団体として活動している。因みに、宇治茶は当団体の初代学生部長である。[2]
- ^ ファンタジア映画祭のアニメ部門で「銅賞」及び「観客賞」を、バリードアライブ映画祭で「WTF⁈⁈ アワード」を、ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭で「審査員特別賞」を、それぞれ受賞した。
- ^ 近畿大学総合社会学部准教授の岡本健博士との共編著。宇治茶と岡本博士は学生時代から交流があり、岡本博士の著書『ゾンビ学』では宇治茶が取り上げられている。
出典
参考資料
- 宇治茶「Chapter15:ゲキメーションで表現する『燃える仏像人間』『バイオレンス・ボイジャー』を例に」『メディア・コンテンツ・スタディーズ』、ナカニシヤ出版、2020年7月、ISBN 9784779512841。
関連項目
外部リンク