大山町(おおやままち)は、大分県西部に存在した町である。2005年3月22日に日田郡前津江村、中津江村、上津江村、天瀬町とともに日田市へ編入合併し、行政地域としては消滅したが、編入後も「日田市大山町」として地名は残された。
歴史
- 1889年(明治22年)4月1日 - 村制施行により大山村が成立
- 1969年(昭和44年)2月1日 - 町制施行により大山町が成立
- 2005年(平成17年)3月22日 - 前津江村、中津江村、上津江村、天瀬町とともに日田市へ編入合併
地理
筑後川の本流にあたる大山川が流れ、松原ダムが設けられている。松原ダムのダム湖は、大山町の特産品に因み「梅林湖」と呼ばれる。湖には遊覧船が就航している。
農業への先進的な取り組み
大山町では、政府がまだ米の増産を推進していた1961年に、米作には不適な山地の地理的特性を生かして、作業負担が小さく収益性の高いウメやクリを栽培し、さらに梅干し等に加工して付加価値を高めるNPC(New Plum and Chestnut)運動を開始した。「梅栗植えてハワイに行こう!」というユニークなキャッチフレーズで知られるこの運動は、農家の収益の向上に寄与し、大山町は全国で最も住民のパスポート所持率が高い町になった[1]。この運動は、後の一村一品運動の原点としても知られている。梅栗運動の影響で梅は大山町の基幹産物となり、現在では町内のほとんどの農家で梅が栽培されており、町内にある宿泊温泉物販施設「ひびきの郷」には共同の梅酒工場もある[2]。梅酒の生産販売にはニッカの協力を得ている。中国江蘇省の農場と提携し、蜂蜜や梅の共同生産も行なっている[3]。
大山町ではその後も、2000年に地元産の有機農作物を使ったバイキング形式のレストラン「木の花ガルテン」を町内にオープンするなど、先進的な取り組みを続けている。「木の花ガルテン」の年間購買客数は240万人、年間販売額も安定的に15億円を上回る水準で(2008年度で約55億7000万円[4])、農家の所得向上に大きく寄与している[5]。人口3600人の町で、1000万円以上の年収の農家は150世帯を越え、年収2000万円の農家もある[6]。
姉妹都市
教育
中学校
小学校
- 大山町立大山小学校
- 大山町立鎌手小学校
- 大山町立都築小学校
交通
鉄道
町内を鉄道路線は通っていない。最寄り駅は、JR九州久大本線日田駅あるいは、豊後三芳駅。
道路
一般国道
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
出身有名人
関連項目
脚注
外部リンク