同慶寺(どうけいじ)は、栃木県宇都宮市にある臨済宗妙心寺派の寺院。
歴史
鎌倉時代末期の永仁年間(1293年 - 1299年)に、芳賀高俊の開基により建立された。高峰顕日(仏国禅師)の第三法嗣である妙哲禅師が当寺を開山したのに合わせて、高俊は建物などを寄進した[4]。七堂伽藍を備え、広大な寺領を持つ、大寺院であった。
高俊は近くの飛山城を築城しており、当寺も支城としての機能を持たせるために、空堀や土塁を築いた。現在もその一部が遺構として残る。永禄年間(1558年 - 1570年)に堂宇が炎上し、芳賀高武が再建するも、宇都宮氏の改易により庇護を失い、衰微した。江戸時代には興禅寺の兼帯となった。1879年(明治12年)に再び火災に遭った後、再建された。
墓地には、芳賀氏一族の墓がある[4]。その付近に、妙哲の墓と伝えられる供養塔がある。
文化財
- 銅鐘(宇都宮市指定有形文化財 1958年〔昭和33年〕7月21日指定)[6]:戸室定国の鋳造で、享保元年(1716年)の銘がある。
- 芳賀(清原)氏累代の墓碑(宇都宮市指定史跡 1958年〔昭和33年〕7月21日指定)[7]
- 木造訶利帝母坐像(宇都宮市指定有形文化財 1975年〔昭和50年〕3月25日指定)[8]
交通アクセス
脚注
- ^ a b 栃木県歴史散歩編集委員会 編『栃木県の歴史散歩(歴史散歩9)』山川出版社、2007年、34-35p
- ^ “銅鐘(同慶寺)”. 宇都宮の歴史と文化財. 宇都宮市歴史文化資源活用 推進協議会. 2022年1月22日閲覧。
- ^ “芳賀(清原)氏累代の墓碑”. 宇都宮の歴史と文化財. 宇都宮市歴史文化資源活用 推進協議会. 2022年1月22日閲覧。
- ^ “木造訶利帝母坐像”. 宇都宮の歴史と文化財. 宇都宮市歴史文化資源活用 推進協議会. 2022年1月22日閲覧。
参考文献