『友は風の彼方に』(原題:龍虎風雲、英題:City on Fire)は、1987年公開の香港映画。監督はリンゴ・ラム。主演はチョウ・ユンファ。
宝石強盗団に潜入捜査官として乗り込んだ警官とその強盗団の中心メンバーである青年との間に芽生えた友情を描いたストーリー[1][2]。友に対する義理人情と、本来の職務への忠誠とのジレンマに悩む主人公をチョウ・ユンファが好演している作品である[1]
この映画の設定を、クエンティン・タランティーノが自身の監督映画『レザボア・ドッグス』で採用していることでも知られ[2]、ラストの銃を向け合うシーンなどもこの『友は風の彼方に』から影響を受けているのが看取できる。
あらすじ
宝石強盗団を追っていた潜入捜査官ワーが、死体で発見された。ワーの上司ラウ警部は、甥の潜入捜査官チャウ(チョウ・ユンファ)を呼び出し、ワーの捜査を引き継ぐように頼む。だが、任務とはいえ、人を騙して裏切る潜入捜査官の仕事に嫌気がさしていたチャウは、刑事を辞めて恋人ホンと幸せな家庭を築きたいと願っていた。それでも、ラウ警部に説得され、最後の仕事として強盗団に接触する任務を引き受けたチャウ。拳銃取り引きを持ちかけて、グループの中心メンバー・フー(ダニー・リー)の信頼を得たチャウは、強盗団のボスに仲間に入るように誘われる。チャウは、フーとの友情と任務の間で葛藤しながらも潜入捜査を続ける。チャウは、次の宝石強盗のターゲットとなる店の情報を警察に流しながら、宝石強盗の当日を迎える。
キャスト
脚注
- ^ a b 結城らんな「香港潜入捜査官映画の興隆――『邊縁人』から『インファナル・アフェア』へ」(アジアン 2017, pp. 100–104)
- ^ a b 藤本洋輔「激薦! アジアン・アクション映画100選――『友は風の彼方に』」(アジアン 2017, pp. 271–272)
参考文献
外部リンク