初加勢(はつかぜ)は、大日本帝国の皇室ヨット(英語版)。
日本のレジャーボートとしては初期のものの1隻。
加勢は風の古い用法で、
初風は「その季節に初めに吹く風」の意味。
1902年(明治35年)、三菱造船所(後の三菱重工業長崎造船所)への行幸記念として岩崎久弥から当時の皇太子(後の大正天皇)に贈られた2檣蒸気船。
内装は日本の美術品を用いていた。
船歴
長崎の三菱造船所で1901年(明治34年)5月に起工。翌年10月4日進水。同月25日に竣工。翌月に宮内省から海軍に移管、雑役船「初加勢」とされた。
1905年(明治38年)の観艦式には皇室ヨットとして使用された。
1921年(大正10年)からは高松宮が海軍兵学校で使用した。
1945年(昭和20年)の敗戦により米軍が接収し、「ドロシー」と改名された。
1949年(昭和24年)に日本に返還され、
志摩航運に売却。「初風」と改名され観光船となった。この時、機関を蒸気機関からディーゼルに換装している。
1950年(昭和25年)3月18日に鳥羽沿岸で座礁し、船体放棄された。
脚注
出典
参考文献
関連項目