『兵馬の旗』(ひょうまのはた、副題:Revolutionary Wars)は、かわぐちかいじによる日本の漫画。協力は惠谷治。『ビッグコミック』(小学館)にて、2011年4号から2014年15号まで連載された。単行本は全10巻が小学館(ビッグコミックス)から刊行されている。話数表示は「第○陣」(○は漢数字)。
幕末の日本を舞台に、幕府陸軍の将校である若き旗本、宇津木兵馬の戊辰戦争での戦いを描いていく。
あらすじ
登場人物
主要人物
- 宇津木兵馬(うつぎ ひょうま)
- 本作の主人公の1人。幕府伝習隊中尉、指図役。旗本士族・宇津木家の次男。
- 過去の留学経験により、蘭語と仏語が話せる。留学先のロシア帝国にて、アーニャと結ばれる。アーニャが身籠もるも、兵馬のみ先に日本へ帰国し戊辰戦争へ加わる。
- 新八郎と再会した際に銃でサシの勝負に臨むが、相打ちとなる。
- 村田新八郎(むらた しんぱちろう)
- 本作の主人公の1人。薩摩銃士隊隊長。兵馬のロシア留学時代の同期であり、日本への帰国を手助けした恩人でもある。
- 兵馬との再会した際に示現流で臨むが、相打ちとなる。
- アンナ・セルゲイ・プーシキナ
- 愛称「アーニャ」。ロシア貴族の令嬢。兵馬と恋に落ち、息子・トーリャを産む。兵馬を追って来日する。
- 父は若かりし頃にデカブリストの乱に参加し、シベリアに流刑される。母は父の流刑について行き、流刑地でアーニャを産む。
- アナトリイ・ヒョーマヴィチ・ウツギ / 宇津木日出雄(うつぎ ひでお)
- 愛称「トーリャ」。兵馬とアーニャの息子。母に連れられて来日する。乳児の頃から母による日本語教育をされており、成長するにつれて流暢に喋れるまでに至っている。兵馬の実家の近所に住む子供からいじめられていたが(アーニャ談)、自身の母が話す言語に興味を持たれたことで親しくなっている。最終回で13歳になり、母の語学塾の手伝いをしながら樺太を眺める日々を送り、新八郎に誘われる形で樺太へ遠征する決意をする。その際、兵馬から日本名「宇津木日出雄」を命名される。
その他
- 徳川慶喜(とくがわ よしのぶ)
- 江戸幕府第15代将軍。
- 徳川昭武(とくがわ あきたけ)
- 慶喜の弟。フランスでアーニャと出会う。
- 西郷吉之助(さいごう きちのすけ)
- 薩摩軍参謀。
- 榎本和泉守武揚(えのもと いずみのかみ たけあき)
- 開陽丸艦長。旧幕府軍艦奉行。
- 沢太郎左衛門(さわ たろうざえもん)
- 開陽丸副長。
- 三条実美(さんじょう さねとみ)
- 新政府議定。
- 岩倉具視(いわくら ともみ)
- 新政府議定。
- 大久保一蔵(おおくぼ いちぞう)
- 薩摩藩新政府参与。
- 土方歳三(ひじかた としぞう)
- 新選組副長。鳥羽・伏見の戦いで兵馬と出会う。
- 相楽総三(さがら そうぞう)
- 赤報隊一番隊隊長。
- 伊達慶邦(だて よしくに)
- 仙台藩藩主。
- 但木土佐(ただき とさ)
- 仙台藩筆頭家老。
- 瀬上主膳(せがみ しゅぜん)
- 仙台藩士。
- 世良修蔵(せら しゅうぞう)
- 長州藩士。奥羽鎮撫総督府下参謀。
- 梶原平馬(かじわら へいま)
- 会津藩家老。
- 松本良順(まつもと りょうじゅん)
- 幕府陸軍軍医。
- 大村益次郎(おおむら ますじろう)
- 長州藩参謀。政府軍謀事務局判事加勢。
書籍
出典
- ^ 小学館:コミック『兵馬の旗』1巻
- ^ 小学館:コミック『兵馬の旗』2巻
- ^ 小学館:コミック『兵馬の旗』3巻
- ^ 小学館:コミック『兵馬の旗』4巻
- ^ 小学館:コミック『兵馬の旗』5巻
- ^ 小学館:コミック『兵馬の旗』6巻
- ^ 小学館:コミック『兵馬の旗』7巻
- ^ 小学館:コミック『兵馬の旗』8巻
- ^ 小学館:コミック『兵馬の旗』9巻
- ^ 小学館:コミック『兵馬の旗』10巻
外部リンク