『公爵家の薔薇の実』(こうしゃくけのばらのみ)は高口里純による日本の漫画作品である。『ほんとうに怖い童話』2013年11月号、12月号、2014年1月号に掲載された。ぶんか社コミックスより全1巻にまとめられた。
あらすじ
18世紀ごろ、イギリス陸軍のオウエン・ウェズリー公爵は、戦場からの手土産として、東洋の鳶色の肌の青年イクシュヴァークを連れ帰ってきた。イクシュヴァークの美貌は人々を惹きつけ、イクシュヴァーク自身を傷つけてゆく。
- 公爵家の薔薇の実
- 処女喰いで有名なオウエン・ウェズリー公爵に嫁いだアンは、使用人であるイクシュヴァークに一目惚れした。
- 公爵家の薔薇の実ll
- イクシュヴァークの過去の物語。
- 一族の次期当主であるイクシュヴァークは、敵国に追われ逃亡中、オウエン・ウェズリー公爵に助けられた。イクシュヴァークとオウエン・ウェズリーは心を通わせる。
- 公爵家の薔薇の実lll
- イクシュヴァークの息子の物語。
- イクシュヴァークとアンとの間に生まれた息子サリヴァン・ウェズリー公爵は、自分の出生を明らかにしてゆく。イクシュヴァークに関する出来事は、後年には違って伝えられていた。
登場人物
- イクシュヴァーク
- 美貌の東洋人男性。鳶色の肌をしている。オウエン・ウェズリーの使用人だが、その実は性奴隷である。薔薇の蔦に絡ませて吊るされた仕置き姿を「薔薇の実」と形容される。左乳首に鈴を付けられ、唇に赤い入れ墨を入れられ、舌にピアスを開けられている。従順で穏やかな性格で、何事も耐え忍んでいる。
- 本来は自国で一族の次期当主となる身だった。しかし敵軍から逃げ延びるため、巡礼の旅をしていたバラモン教の神官達に同行し、神官達の慰み者にされていた。そこをオウエン・ウェズリーに助けられ、彼を命の恩人だと思っている。かつては肉親と再会し、国の再建を願っていた。
- オウエン・ウェズリー公爵
- 処女喰いで有名な人物で、処女でなくなった女性には興味を持たない。しかし本当の所は性奴隷のイクシュヴァークだけに執着している。残忍で横柄である。イクシュヴァークへの仕置きとして、薔薇屋敷の薔薇の蔦に絡ませ吊るす。
- アン・シーモア
- 冴えない容姿だが処女であったため、オウエン・ウェズリーの二人目の婚約者に選ばれた。オウエン・ウェズリー家に嫁いだその日に、使用人のイクシュヴァークに一目惚れする。イクシュヴァークとオウエン・ウェズリーの関係に嫉妬し、イクシュヴァークに五月祭の習わしと言いつのり性交し、処女でなくなる。その後、イクシュヴァークの子供を産む。
- ジョゼフィーヌ
- オウエン・ウェズリー公爵の最初の婚約者。しかし奔放で処女ではなく、興味を持たれず冷たくされていた。薄情な性格で、オウエン・ウェズリーとともにイクシュヴァークを傷つけることを楽しんでいた。
- サリヴァン・O・ウェズリー公爵
- イクシュヴァークとアンの息子である二代目ウェズリー公爵。肌は鳶色、髪は亜麻色、容貌はイクシュヴァークの生き写しの青年。生殖器に異常があり子供が作れないので、妻のキャサリンを眠らせ、庭師のサイラスと性交させていた。自分がオウエン・ウェズリーの息子ではないと知っており、イクシュヴァークについてパセーナに問う。パセーナが自分の生殖器の異常を憶測していたことに怒りを覚える。
- パセーナ
- イクシュヴァークの行方を追って来た、かつての家来。サリヴァンに問われ、イクシュヴァークの一族は近親婚を繰り返したため、一代ごとに生殖器の異常が現われると伝えた。
- キャサリン
- 婚礼を挙げたばかりのサリヴァンの妻。薬で眠らされ、サイラスをサリヴァンだと思わされ性交していた。金髪で肌は鳶色ではない子供を産む。
- サイラス
- ウェズリー家の粗野な庭師。生殖器の異常のため子供が作れないサリヴァンの代わりに、内密にキャサリンと性交させられていた。金髪と目の色から、キャサリンとの子供を作らされる役目に選ばれた。その後、サリヴァンの生殖器の秘密を知り、彼を犯すようになる。
- ドクター・シアーズ
- サリヴァンの主治医。サリヴァンの生殖器の異常を生まれた時から知っており、彼に手を出している。
書誌情報
書誌出典
|
---|
少女漫画 | |
---|
女性漫画 | |
---|
青年漫画 | |
---|
ボーイズラブ | |
---|
短編集 |
- (短編漫画初出)
- 自選傑作集
- 愛しているよ
- 王(キング)のいる街
- ジョニーの戦場日記
- BERLIN
- ナンパちゃん
- 蒼い夜青い叫び
- 悪いあなた
- シルクのブラウス
- 蜃気楼を見た
- 悪女は夜つくられる
- 純愛タイトロープ
- touch
- 夜のスタイリスト
- ワルツを踊る女
- 力を抜いて
- スウィート・ハート・ライフ
- Girl
- 詩人は一日にして成らず
- 恋待ち
|
---|
共同作品 | |
---|
カテゴリ |