俳人協会評論賞(はいじんきょうかいひょうろんしょう)は、俳人協会が俳人協会賞、俳人協会新人賞とともに開催している俳句評論賞。協会会員による評論的著作が選考対象。1979年に第一回を開催。当初は隔年で行われていたが、1993年より毎年行われるとともに新人賞も選出するようになった。
受賞一覧
- 第1回(1979年)- 松本旭 『村上鬼城の研究』
- 第2回(1981年)- 桑原視草 『出雲俳壇の人々』
- 第3回(1983年)- 小室善弘 『漱石俳句の評釈』
- 第4回(1985年)- 村松友次 『芭蕉の手紙』、室岡和子 『子規山脈の人々』
- 第5回(1987年)- 平井照敏 『かな書きの詩』
- 第6回(1989年)- 長谷川櫂 『俳句の宇宙』(奨励賞)
- 第7回(1991年)- 杉橋陽一 『剥落する青空』
- 第8回(1993年)- 堀古蝶 『俳人松瀬青々』
- 第9回(1994年)- 大串章 『現代俳句の山河』
- 第10回(1995年)- 澤木欣一 『昭和俳句の青春』、成瀬櫻桃子 『久保田万太郎の俳句』
- 第11回(1996年)- 茨木和生 『西の季語物語』
- 第12回(1997年)- 石原八束 『飯田蛇笏』、渡辺勝 『比較俳句論 日本とドイツ』
- 第13回(1998年)- 川崎展宏 『俳句初心』
- 第14回(1999年)- 正木ゆう子 『起きて、立って、服を着ること』、蓬田紀枝子 『葉柳に...』
- 第15回(2000年)- 栗田靖 『河東碧梧桐の基礎的研究』
- 第16回(2001年)- 阿部誠文 『ソ連抑留俳句 人と作品』 、西嶋あさ子 『俳人 安住敦』
- 第17回(2002年)- 星野恒彦 『俳句とハイクの世界』、柴田奈美 『正岡子規と俳句分類』
- 第18回(2003年)- 坂本宮尾 『杉田久女』
- 第19回(2004年)- 西村和子 『虚子の京都』
- 新人賞 - 小川軽舟 『魅了する詩型 現代俳句私論』
- 第20回(2005年)- 田島和生 『新興俳人の群像』
- 第21回(2006年)- 片山由美子 『俳句を読むということ』、仁平勝 『俳句の射程』
- 第22回(2007年)- 小澤實 『俳句のはじまる場所』
- 第23回(2008年)- 綾部仁喜 『山王林だより』、栗林圭魚 『知られざる虚子』
- 第24回(2009年)- 角光雄 『俳人青木月斗』、日野雅之 『松江の俳人・大谷繞石』
- 第25回(2010年)- 中坪達哉 『前田普羅』
- 第26回(2011年)- 岸本尚毅 『高浜虚子 俳句の力』、中岡毅雄 『壺中の天地』
- 第27回(2012年)- 筑紫磐井 『伝統の探求〈題詠文学論〉』 、中村雅樹 『俳人 橋本鷄二』
- 第28回(2013年)- 仲村青彦 『輝ける挑戦者たちー俳句表現考序説ー』
- 新人賞 - 長嶺千晶 『今も沖には未来あり 中村草田男句集「長子」の世界』
- 第29回(2014年)- 岩淵喜代子 『二冊の「鹿火屋」―原石鼎の憧憬』、榎本好宏 『懐かしき子供の遊び歳時記』
- 第30回(2015年)- 依田善朗 『ゆっくりと波郷を読む』
- 第31回(2016年)- 該当なし
- 第32回(2017年)- 今井聖『言葉となればもう古し-加藤楸邨論』、本井英『虚子散文の世界へ』
- 第33回(2018年)- 青木亮人『近代俳句の諸相-正岡子規、高浜虚子、山口誓子など-』
- 第34回(2019年)- 角谷昌子『俳句の水脈を求めて-平成に逝った俳人たち-』
- 第35回(2020年)- 井上弘美『読む力』、南うみを『神蔵器の俳句世界』
- 第36回(2021年)- 西田もとつぐ『満洲俳句 須臾の光芒』、根本文子『正岡子規研究―中川四明を軸として』
- 第37回(2022年)- 荒川英之『沢木欣一 十七文字の燃焼』、渡辺香根夫『草田男深耕』
- 第38回(2023年)- 大関博美『極限状況を刻む俳句』
参考文献
外部リンク