乙女不動原瓦窯跡(おとめふどうはらかわらがまあと)は、栃木県小山市乙女にある奈良時代の窯跡。1978年(昭和52年)5月11日に国の史跡に指定されている。奈良時代に、下野薬師寺に瓦を供給した瓦窯跡として注目されていた[1][2]。
概要
思川の左岸に沿う台地の西端にある。1976年(昭和51年)に行われた調査では、東西に開析された台地の北斜面に4基以上の窯が確認された[3]。平窯とみられる。さらに、東西約80メートル、南北30メートルの灰原(窯から発生した灰を捨てた場所)が確認された。さらには粘土採掘抗(瓦の材料になる粘土を掘り出した所)、工房跡などのほか、白鳳様式のものを含む複弁八葉蓮華文軒丸瓦や均整唐草文軒平瓦、大量の丸瓦や平瓦が見つかっている。下野薬師寺・下野国府推定地などと同笵の瓦とされている。というのも、軒平瓦には瓦当面の一端に笵割れの痕跡を残すものもあるからである。この窯跡は、下野薬師寺など地元の主要な寺院や官衙に瓦を供給していたと考えられている[3]。
脚注
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分野 |
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関連分野 | |
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研究方法 | |
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考古資料 | |
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遺跡の保護と活用 | |
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カテゴリ |
座標: 北緯36度15分44秒 東経139度45分22秒 / 北緯36.26222度 東経139.75611度 / 36.26222; 139.75611