ムーロマ語(ムーロマご、ロシア語: Муромский язык)は、フィン・ウゴル語派(さらなる下位分類としてフィン・ヴォルガ諸語(ru))に属した死語である[1]。
現ロシア・ウラジーミル州に住んでいたフィン・ウゴル系民族のムーロマ族が用いていた言語を指す[2]。ムーロマ語に関して知りうる情報はわずかであり、おそらく、エルジャ語、モクシャ語に近似するものであったと推測されている。話者であるムーロマ族は中世に消滅した(史料上に記録が確認できるのは10世紀中ごろまで[3])と考えられており、ムーロマ語もまた10世紀頃には消滅し、死語となった[4]。
出典
- ^ Wieczynski J. L. The Modern Encyclopedia of Russian and Soviet History. — Gulf Breeze: Academic International Press, 1976. — P. 99.
- ^ Taagepera R. Historical overview // The Finno-Ugric Republics and the Russian State. — New York: Routledge, 1999. — P. 51.
- ^ 田中陽兒・倉持俊一・和田春樹編 『世界歴史大系 ロシア史 1 -9世紀~17世紀-』山川出版社、1995年。p75
- ^ Blokland R., Hasselblatt C. The Endangered Uralic Languages // Language Death and Language Maintenance: Theoretical, Practical and Descriptive Approaches / Edit. Janse M., Tol S. — Amsterdam: John Benjamins Publishing Company, 2000. — P. 108.
参考文献