ベス・ダニエル(Beth Daniel、1956年10月14日 - )はサウスカロライナ州チャールストン出身のアメリカ合衆国の女子プロゴルファー。1979年よりLPGAツアーに参戦し、メジャー1大会を含む33勝をあげている。2000年に世界ゴルフ殿堂入り[1]。
トッププロでは珍しいベースボールグリップ(別名テンフィンガーグリップ - 右手と左手の指を重ねたり絡ませたりせず、10本の指全てでクラブを握る野球のバットのような握り方)を採用していることで有名な選手である[2]。
アマチュア時代
ダニエルはファーマン大学でゴルフをプレーし、後のLPGAプレーヤー、ベッツィ・キング、シェリー・ターナーと共に1976年の全米選手権チームの1員であった。ダニエルは1975年と1977年の全米女子アマチュアゴルフ選手権に勝利し、1976年と1978年のカーティスカップアメリカチームのメンバーとなった。1978年末にプロに転向し、1979年からLPGAツアーに参戦した[3]。
プロ転向後
1979年のパティ・バーグ・クラシックで初勝利をあげ、この年のLPGAルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。続く5年間はナンシー・ロペスの絶頂期であったが、それでもダニエルは13勝をあげた。1980年には4勝し、プレーヤー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。1982年、1990年、1994年にはツアー最多勝利選手になっている。年間最少平均スコアのタイトル(ベアトロフィー)も3回ものにしている。特に1989年は年間平均スコアが71.00を下回った、LPGA史上2人目の選手となった[3]。
唯一のメジャー大会優勝、全米女子プロゴルフ選手権の勝利を含む7勝をあげた1990年が彼女の競技生活の頂点である。賞金女王、ベアトロフィー、LPGAプレーヤー・オブ・ザ・イヤー、更にはAP通信アスリート・オブ・ザ・イヤー (Associated Press Female Athlete of the Year) も獲得した。ダニエルは2度の大きなスランプに苦しんだ。1986年から1988年まで、そして再度1996年から2002年まで1勝もあげる事ができなかった。2003年にBMOカナディアン女子オープンで復活優勝を遂げた時には、ダニエルの年齢は46歳・8ヵ月と29日に達しており、これは2009年8月現在、ツアー史上最年長優勝記録である。彼女は同時代のキング、パティ・シーハン、エイミー・オルコットなどの大方の選手たちより長期間LPGAツアーで活躍を続けた[3]。
2005年から出場トーナメントを減らしており、2007年には5大会に出場した。同年、ソルハイムカップアメリカツアーチームの副主将を務め、2009年にはイリノイ州のリッチ・ハーベスト・ファーム (Rich Harvest Farms) で開催されたソルハイムカップで主将に指名され、トータル16ポイント対12ポイントでヨーロッパチームを破った。2007年、ザ・ゴルフ・チャンネルのLPGAツアー中継番組で臨時の解説者を務めた。初仕事は2007年のセーフウェイクラシック (Safeway Classic) であった[3]。
またダニエルはサウスカロライナ州で最も優れた女子ジュニア・ゴルファーに「ベス・ダニエル・アワード」を授与している。同賞はサウスカロライナ・ジュニア・ゴルフ・アソシエーション (SCJGA) で年間最も多くのポイントを獲得したプレーヤーに与えられる。
LPGAツアーの優勝歴
通算33勝。太字はメジャートーナメント大会。
LPGAツアー以外の優勝
LPGAメジャー大会の成績
トーナメント |
1981 |
1982 |
1983 |
1984 |
1985 |
1986 |
1987 |
1988 |
1989 |
1990
|
ナビスコ・ダイナ・ショア大会
|
...
|
...
|
T2
|
4
|
T11
|
T7
|
T22
|
DNP
|
T6
|
T6
|
全米女子プロゴルフ選手権
|
T5
|
T7
|
T16
|
T2
|
T10
|
T15
|
T58
|
DNP
|
T14
|
1
|
全米女子オープン
|
2
|
T2
|
WD
|
T10
|
CUT
|
T21
|
T33
|
T10
|
T20
|
T6
|
デュモーリエ・クラシック
|
T17
|
2
|
T63
|
T6
|
T14
|
27
|
CUT
|
T47
|
T7
|
3
|
トーナメント |
1991 |
1992 |
1993 |
1994 |
1995 |
1996 |
1997 |
1998 |
1999 |
2000
|
ナビスコ・ダイナ・ショア大会
|
T30
|
T8
|
T69
|
T19
|
T47
|
DNP
|
CUT
|
72
|
T43
|
T47
|
全米女子プロゴルフ選手権
|
4
|
T35
|
T17
|
T7
|
T18
|
T26
|
DNP
|
T58
|
CUT
|
T33
|
全米女子オープン
|
T11
|
CUT
|
T53
|
T18
|
CUT
|
T19
|
DNP
|
T31
|
T47
|
8
|
デュモーリエ・クラシック
|
DNP
|
WD
|
T17
|
CUT
|
T45
|
T36
|
DNP
|
T54
|
T13
|
T23
|
† 現在クラフト・ナビスコ選手権として知られているこのトーナメントは1999年までナビスコ・ダイナ・ショア大会であった。2000年にナビスコ選手権になり、2002年に現在の名称となった。
^全英女子オープンは 2001年からデュモーリエ・クラシックの代わりにLPGAメジャー大会に昇格した。
DNP = 出場せず
CUT = 予選落ち
WD = 棄権
DQ = 出場資格無し
... = メジャー大会ではなかった
"T" = 複数の選手と順位を分け合った(タイ)
グリーン地は優勝、黄色地はトップ10入りを表している。
脚注
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
ベス・ダニエルに関連するカテゴリがあります。
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1950年代 | |
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1960年代 | |
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1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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1950年代 | |
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1960年代 | |
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1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 | |
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† プレーオフによる決着、 ‡ 初日から最終日まで首位をキープしての優勝。 |