フランク・ゴーシン(Frank Gorshin, 1933年4月5日 - 2005年5月17日)は、アメリカ合衆国のコメディアン、俳優、声優である。
1933年、ペンシルバニア州ピッツバーグに生まれる。高校在学中に劇場の案内係として働き始めたことから舞台に立つきっかけを掴み、次第に自身の好きな俳優たちのモノマネで才能を発揮[1]。17歳で地元のローカル・タレント・コンテストに入選した[2]。高校卒業後は、現カーネギーメロン大学で演劇を専攻している。
19歳になるとアメリカ陸軍へ入隊し、ドイツで2年間過ごした後に、退役[1]。アメリカへ帰国すると、再びエンターテイメント業界で働くようになり1956年にプロデビューしたのをきっかけに様々なテレビドラマシリーズや映画などへ出演し、本格的なキャリアをスタートさせた。同時にバート・ランカスターやカーク・ダグラス、マーロン・ブランドなどといった俳優たちのものまねを得意とするコメディアンとしての評価も高め、ラスベガスなどのナイトクラブで人気を博した。TVディーン・マーティン・ショーの常連でもあり、また1960年代には彼のキャリアで最も知られることとなる悪役“リドラー”を演じた『怪鳥人間バットマン』へも出演。アダム・ウェスト演じるバットマンの宿敵のキャラクターであり、コメディアン出身のゴーシンも嬉々として演じてお茶の間での知名度も上昇。同役では、その演技が評価され1966年のプライムタイム・エミー賞における助演男優部門にもノミネートされた[3]。後に同作品が映画化された際には、同じくコメディアン出身のジム・キャリーが同役を演じている。
1957年にChristina Randazzoと結婚して、二人の間には子供が一人生まれている。二人の夫婦関係は2005年にゴーシンが死去するまで続いた[1]。2005年4月にテネシー州メンフィスで自身が出演したショーの後にロサンゼルスへ戻る飛行機の機内で体調が急変し、ロス市内の病院へ運び込まれたが翌月の5月17日に息を引き取った[1]。死因は肺炎と肺癌の併発で、72歳だった。