ジョージ・シアリングは、ニューヨークのジャズ・クラブ「バードランド」のオーナーだったモーリス・レヴィ(英語版)のため、「バードランドの子守唄」を1952年に書いた。レヴィはシアリングに、バードランドがスポンサーになるラジオのディスク・ジョッキー番組を始めるので、「毎正時に流れるような (to be played every hour on the hour)」テーマを録音してほしいと依頼した。当初、レヴィは自作の曲を録音することを望んでいたが、シアリングはその曲を上手く仕上げられないので、自分で曲を書きたいと訴えた。ふたりは、楽曲の権利を分け合うことで妥協し、シアリングが作曲者としての権利を保持し、レヴィが出版権を持つことになった[4][5]。
後にシアリングは自伝の中で、この曲について「すべて ... 10分以内で (the whole thing [...] within ten minutes)」作曲したと述べている[4]。
音楽的特徴
「バードランドの子守唄」は、32小節形式(英語版)をとり、原曲ではヘ短調(ないしは、変イ長調)である。この楽曲には短調の部分と長調の部分に同等の時間が割り振られている。コード進行は、 I – vi – ii7 – V7 となっており、短調のバリエーションとして I – viø7 – iiø7 – V7 も用いられている[6]。