『バッドサンタ』(原題: Bad Santa)は、2003年公開のアメリカ合衆国のコメディ映画。監督はテリー・ツワイゴフ。製作総指揮/プロデューサーはコーエン兄弟。日本では劇場公開時PG-12指定。
続編の『バッドサンタ2』が2016年11月23日に全米公開された。
あらすじ
ウィリー・T・ソーク(ビリー・ボブ・ソーントン)は無職、前科一犯、離婚歴二回、重度のアルコール依存症で酒に溺れる日々を送る中年男。収入源は金庫破りで、毎年クリスマスに相棒のマーカス(トニー・コックス)と各地のショッピングモールに侵入し、大金を盗み出していた。
11万ドルの現金を強奪したある年のクリスマスイヴ、ウィリーは引退を決意。酒をやめ結婚し、まともな商売を始めようとマイアミに移り住む。
翌年の12月、案の定マイアミ・ビーチで酒に溺れ借金まみれの無茶苦茶な生活を送っていたウィリーは、マーカスから再び仕事のオファーを受け、フェニックス (アリゾナ州)のショッピングモール「チェンバレンズ」にやってくる。2人はショッピングモール・サンタ(英語版)の仕事に就きながら、現金強奪のためモールの金庫やセキュリティシステムを調べ始める。そこへある日、いじめられっ子の少年(ブレット・ケリー(英語版))がモールを訪れ、ウィリーを本物のサンタと信じ込んで付きまとうようになる。
キャスト
- ショッピングモール専門の金庫破り。女好きで重度のアルコール依存症。クリスマス・シーズンになると客引きのサンタクロースとしてショッピングモールに勤務し、そのモールの金庫やセキュリティシステムを調べるのが得意の手口。
- ウィリーの口達者な相棒。小人症特有の低い身長を活かして盗みを働く。客引きのクリスマスのエルフとしてウィリーと共にショッピングモールに勤務する。
- いじめられっ子の少年。ウィリーを本物のサンタクロースだと勘違いして付きまとう。名前はサーマン・マーマン。
- バーのウェイター。サンタクロース好きでウィリーと関係を持つ。
- マーカスのアジア系の妻。
- チェンバレンズ・モールの警備主任。ボブからの依頼でウィリーとマーカスの正体を調べる。
- チェンバレンズ・モールのマネージャー。ウィリーとマーカスの素性を怪しむ。
- キッドの父親。とある事情で家を留守にしている。
- キッドの祖母。ボケている。
スタッフ
日本語吹替
その他
- アメリカのショッピングモールは、毎年クリスマスの時期にサンタクロースの家が設置される。子どもたちはサンタの膝に乗って写真撮影をしたり「何が欲しい?」と聞かれるのが定番になっている。
- ビリー・ボブ・ソーントンは酒を飲むシーンが多々あったせいか撮影中、何度も酔っぱらってしまったと話している。また、この作品で、ゴールデングローブ賞、サテライト賞にノミネートされた。
- 支配人のボブ・チペスカ役のジョン・リッターは撮影直後に他界。最後のクレジットで「この映画をジョン・リッターに捧げる」と旨が記されている。
- ラストシーンでサーマンが着ていたTシャツ“SHIT HAPPENS WHEN YOU PARTY NAKED”は、映画『マイアミ・ブルース(英語版)』にも出てくる。
- ウィリーは70年代、リンドン・ジョンソン大統領の時代にメキシコに2年半駐屯していたという設定になっている。
- ウィリーのミドルネーム“タグボート”(Tugboat)は、手淫などの性的な意味を持つスラング。
サウンドトラック
No.
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曲名
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アーティスト名
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1 |
夜想曲第2番 |
ショパン
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2 |
Up on the House Top |
ベンジャミン・ハンビー, performed by エディ・アーノルド,チェリー・シスターズ
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3 |
ジングルベル・ロック |
ボビー・シャーマン
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4 |
ふたりだけのクリスマス |
チャールズ・ブラウン, performed by ソーヤー・ブラウン
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5 |
パパはマンボがお好き |
アル・ホフマン, ディック・マニング, and ビックレー・ライヒナー, performed by ザビア・クガート
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6 |
Holly Jolly Christmas |
ジョニー・マークス, performed by バール・アイヴス
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7 |
Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! |
サミー・カーン and ジューリー・スタイン, performed by ディーン・マーティン
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8 |
ひいらぎかざろう(Deck the Halls) |
ブーツ・ランドルフ
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9 |
ジングルベル |
ジェームス・ピアポント, performed by リッキー・ネルソン
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10 |
It Came Upon the Midnight Clear |
エドモンド・シアーズ and リチャード・ストーズ・ウィリス, performed by The Symphonette Society
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11 |
It's the Most Wonderful Time of the Year |
エドワード・ポラ and ジョージ・ワイル, performed by アンディ・ウィリアムス
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12 |
眠れる森の美女 |
ピョートル・チャイコフスキー, performed by the ベルリン放送交響楽団
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13 |
ジャズ組曲 No. 2 |
ドミートリイ・ショスタコーヴィチ, performed by the ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
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14 |
Have Yourself a Merry Little Christmas |
ヒュー・マーティン and ラルフ・ブレイン, performed by ビング・クロスビー
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15 |
ウィンターワンダーランド |
フェリックス・バーナード and リチャード・スミス, performed by The Symphonette Society
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16 |
Overture to セビリアの理髪師 |
ジョアキーノ・ロッシーニ, 演奏:Zagreb Festival Orchestra, 指揮:ミヒャエル・ハラース
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17 |
鍛冶屋の合唱 from イル・トロヴァトーレ |
ジュゼッペ・ヴェルディ, performed by the モルモンタバナクル合唱団
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18 |
Seasons Freaklings |
バニーグラント
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19 |
Christmas (Baby Please Come Home) |
エリー・グレニッチ, ジェフ・バリー, フィル・スペクター, performed by Swag Music Group featuring トム・チャペル
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20 |
ハバネラ from カルメン |
ジョルジュ・ビゼー
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21 |
きよしこの夜(Silent Night) |
フランツ・クサーヴァー・グルーバー and ヨゼフ・モール(Joseph Mohr)
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参考文献
外部リンク