2つの固体イオンナノシステムの種類があり、この2つは基本的に異なるナノイオニクスである。(I)イオン伝導性の低い固体に基づくナノシステム (II) 高度超イオン伝導体に基づくナノシステム(例. α–AgI、ルビジウム銀ヨウ化物族)[4]。IとIIでは界面の設計が異なる。ナノイオニクスIにおける境界の役割は、不規則な空間電荷層における高濃度の荷電欠陥(空格子および格子間原子)条件を作り出すことである。しかしナノイオニクスIIでは、規則的な(格子整合)ヘテロ境界の高度超イオン伝導体の最初の高イオン伝導結晶構造を留める必要がある。ナノイオニクスIは、構造的コヒーレンスを持つナノ構造材料の2次元様のイオン伝導率を大幅に(最大108倍)向上させることができるが[5]、高度超イオン伝導体の3次元イオン伝導率と比べると約103小さいままである。
ITRSは、ナノイオニクスをベースとする抵抗スイッチングメモリを「新出の研究デバイス」(「イオンメモリ」)のカテゴリに位置付けている。ナノエレクトロニクスとナノイオニクスが密接に交わる領域はナノエリオニクス(nanoelionics)と呼ばれることがある。現在、基本的な極限により制約を受けている将来のナノエレクトロニクスの展望は、先端研究により形成されている[10][11][12][13]。計算に対する究極の物理的限界は[14]、現在達成されている領域(1010 cm−2, 1010 Hz)をはるかに超えている。nmおよびサブnm以下のペタスケールの集積化においてはどのような種類の論理スイッチを使うことができるのだろうか?the question was the subject matter already in,[15] where the term "nanoelectronics" [16] was not used yet. 量子力学はテラスケールでのトンネル効果により電子の区別可能な配置を制限する。1012 cm−2 ビット密度限界を突破するために、L <2 nmの特徴的な大きさを持つ原子・イオン配置は情報領域で使用するべきであり、電子よりもずっと大きい情報キャリアの有効質量m*を有する材料が必要である。L =1 nmにおいてm* =13 me、L =0,5 nmにおいてm* =53 me、L =0,2 nmにおいてm* =336 me[13]。将来の小型デバイスは、ナノイオン、すなわち冒頭に述べたようにナノスケールでの高速イオン輸送に基づくものとなる可能性がある[1]。
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