ナス属(ナスぞく、学名:Solanum)は、ナス科の属で、重要な作物であるナスやジャガイモを含む。またトマトも、従来は別のトマト属(Lycopersicon)とされていたが、分子遺伝学的研究から現在ではナス属に入れられる[2]。このほかにジロ、タマリロ、ペピーノなどの食用作物がある。
千数百種が世界の熱帯・亜熱帯などに分布し、特にアメリカ大陸に多い[要出典]。草または低木で、つる性のものも多い。茎や葉にとげのあるものもある(例としてワルナスビ)。花は白のほか青、紫、黄などに色づくものがある。果実は液果で黄、赤、紫、黒などに熟す。日本にはイヌホオズキ、ヒヨドリジョウゴ、ヤマホロシや、帰化植物のワルナスビなど数種が野生する。
花(ツルハナナスなど)や果実(ツノナス、タマサンゴなど)を観賞するために栽培されるものも多い。アルカロイドを含み、食用にしない種には有毒なものが多い。
特徴
花冠は幅状または鐘形である。葯は先に孔があき、花柱を取り巻いて互いに接するか、あるいはくっつく。漿果をつける。がくは、花後に伸びることはなく果実を包まない[3]。
主なナス属の植物
- アカウレ Solanum acaule Bitt.
- ジロ Solanum aethiopicum L.
- タマリロ Solanum betaceum Cav.
- ツルハナナス S. jasminoides Paxt.
- トマト S. lycopersicum L. (シノニム:Lycopersicon esculentum)
- ツノナス Solanum mammosum L.
- ナス S. melongena L.
- ペピーノ S. muricatum Aiton
- イヌホオズキ S. nigrum L.
- タマサンゴ Solanum pseudocapsicum L.
- アメリカイヌホオズキ Solanum ptychanthum Dunal
- ジャガイモ S. tuberosum L.
日本の自生種
画像
関連項目
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脚注
- ^ a b Solanum L. Tropicos
- ^ Solanaceae Source [2008]: Phylogeny.
- ^ 北村四郎、村田源『原色日本植物図鑑 草本編(1)』(59版)保育社、1983年10月10日。ISBN 4-586-30015-9。