ドックランズ・ライト・レイルウェイ (Docklands Light Railway: DLR) は、ロンドン東部ドックランズを走る鉄道[注 1]。ドックランズ再開発計画の一環として1987年開業。ライトメトロ・ライトレールの形態を持つ。
ロンドン中心部と、カナリー・ワーフ、ロンドン・シティ空港、エクセル・エキシビション・センターなどの東部の主要箇所を結んでおり、年間8千万人以上の乗客を輸送している。
概要
鉄輪式の鉄道で小型車両を用いた自動運転の高架鉄道(地下区間も持つ)であり、非常時や2012年のロンドンオリンピック期間中などを除き無人運転で運行されている[注 2]
[1]。ゆりかもめなどに並び、自動運転技術の進んだ世界で有数の路線である[1]。
ロンドン地下鉄とは違い、信用乗車方式を採用しているため、改札は無い。その代わり、オイスターカードのリーダーが設置されているため、改札がなくてDLRに自由に乗り降りできる状態であっても、乗車の前後にタッチしなければならない[2]。駅員も一部地下駅を除き、基本的に配置されていない。不正乗車が発覚すると£80の罰金が科せられるが、21日以内に支払うと£40に減免される[2]。
DLRでは全駅がバリアフリー化されている。ロンドン交通局は2013年7月1日から半年間、全長2m未満の自転車の持ち込みを認めている。ただし、平日の7:00から9:00までと16:00から19:00まで以外の時間帯、およびバンク駅とシャドウェル駅の間以外の路線に限られ[3]、車内や駅での使用は禁止している[2]。
DLRに限ったことではないが、日本では通常通り抜け可能な、車両の連結部のドアは緊急時を除き通常通り抜け禁止である。
DLRでは全ての駅構内はもちろん、全ての車両の車内を監視カメラで撮影している[2]。
運行形態
DLRには6つの支線があり、現在は、以下のような系統が運行されている。基本的にすべての列車が各駅停車である[4][5]。
- 詳しくは「ロンドン交通局DLR運行系統図」を参照
- 本線から
- ルイシャム支線から
- ルイシャム駅 - カナリー・ワーフ駅 - バンク駅
- ルイシャム駅 - カナリー・ワーフ駅 - ストラトフォード駅(平日朝の一部列車)
- ストラトフォード支線から
- ストラトフォード駅 - カナリー・ワーフ駅
- ストラトフォード駅 - カナリー・ワーフ駅 - ルイシャム駅(平日朝の一部列車)
- ウーリッジ・アーセナル支線から
- ウーリッジ・アーセナル駅 - カニング・タウン駅(1,2番線)
- ウーリッジ・アーセナル駅 - カニング・タウン駅(3,4番線) - バンク駅
- ウーリッジ・アーセナル駅 - カニング・タウン駅(1,2番線) - ストラトフォード国際駅(平日朝夕のみ)
- ベックトン支線から
- ベックトン駅 - カニング・タウン駅(3,4番線) - タワー・ゲートウェイ駅
- ベックトン駅 - カニング・タウン駅(1,2番線) - ストラトフォード国際駅(平日朝夕以外)
- ストラトフォード国際支線から
- ストラトフォード国際駅 - カニング・タウン駅(1,2番線) - ベックトン駅(平日朝夕以外)
- ストラトフォード国際駅 - カニング・タウン駅(1,2番線) - ウーリッジ・アーセナル駅(平日朝夕のみ)
路線データ
- 路線距離:34km
- 駅数:45駅(起終点駅含む)
- 軌間:1,435mm(標準軌)
- 電化区間:全線750V直流(第三軌条方式)
- 最高速度:80km/h(50 mph)
- 開業日:1987年8月31日
- 輸送実績:6000万人(2006年)
- 車両基地:ポプラ、ベックトン
歴史
- 開業当初の路線図と延長した現在の路線図
駅一覧
本線
ルイシャム支線
ストラトフォード支線
ウーリッジ・アーセナル支線
ベックトン支線
ストラトフォード国際支線
外部リンク
脚注
注釈
出典