トーコー鶴ケ谷店の跡地(2010年4月)。外されているが、商標の跡が見られる。
解体作業中のトーコー鶴ケ谷店跡地ビル(2012年2月)
解体後の更地となったトーコー鶴ケ谷店跡地(2012年8月)
トーコーチェーン は、かつて宮城県 仙台市 を中心に展開していたスーパーチェーンである。
歴史
1957年 (昭和 32年)に[ 1] 東一番丁 に丸光 が丸光食品センターを設立して食料品などの販売を行ったのが始まりである[ 2] 。
1958年 (昭和33年)7月に東一番丁の“東”と丸光の“光”をとって東光に名称変更し[ 2] 、同じ丸光の関連企業が保有する仙台駅前の第一ビル[ ※ 1] 内に開いた第一ビル店を開業した後[ 1] 、1963年 (昭和38年)6月にはセルフサービス方式に切替える[ 1] と共に社名を「トーコー」と改め[ 2] 、1964年 (昭和39年)4月に長町店を開設したことで複数店舗からなるチェーン店への第一歩を踏み出し[ 1] 、当時S.S.D.S(Self Service Department Store)と呼ばれていた総合スーパー チェーンの展開を目指した[ 2] 。
1966年 (昭和41年)12月に北仙台店を開設して仙台市内の主要3駅周辺への展開を実現し[ 3] 、1967年 (昭和42年)12月に仙台駅前の青葉通 沿いに東五番丁 店[ 4] 、1968年 (昭和43年)7月に連坊小路に連坊店[ 4] と仙台市内でチェーン展開を進め、1969年 (昭和44年)8月には塩竈市 新富町に塩釜店を開設して[ 4] 市外へも進出するなど仙台周辺でのチェーン展開を進める。
総合スーパーの業態に進出したのと同じ1963年 (昭和38年)に長崎屋 仙台店が進出していた[ 5] ものの、当初は全国チェーンの総合スーパーの進出は他になかったため、全盛期にはエンドーチェーン と共に仙台商圏の一翼を担い、後の旗艦店である鶴ケ谷店なども出店した。
しかし1975年 (昭和50年)に入ると、ジャスコ とダイエー [ 5] を皮切りに全国チェーンの進出が始まり、1988年 (昭和63年)には仙台市泉区にダイエー泉店が[ 5] 、1992年 (平成 4年)にはイトーヨーカドー仙台泉店が[ 6] それぞれ進出するなど、郊外への全国チェーンの進出が始まり競争が激化。
これに地場資本のライバルだったエンドーチェーンが、1991年 (平成3年)2月に西友と業務提携し[ 7] 、以後システムの切替えや仕入先の見直し[ 8] 、更には不採算店の閉鎖や改装[ 9] などのリストラによる更なる競争激化により採算が悪化。
1995年 (平成7年)6月30日に有利子負債約25.7億円を抱えて仙台地方裁判所に自己破産を申請し倒産した[ 10] 。最後まで営業していた店舗は鶴ケ谷店と長町店の2店のみだった[ 10] 。
チェーン本部は仙台市宮城野区鶴ケ谷2-8にあった[ 11] 。(鶴ケ谷店)
かつて展開されていた店舗
東五番丁店(仙台市青葉区東五番丁 22[ 20] 、1967年 (昭和42年)12月開店[ 20] )[ 4]
店舗面積160m2 [ 20] 。
仙台駅前の青葉通 沿いにあった[ 4] 。
連坊店(仙台市連坊小路164[ 20] 、1968年 (昭和43年)7月26日開店[ 20] )
店舗面積396m2 [ 20] 。
東仙台CV店(仙台市宮城野区新田2丁目3-6 第二東仙台ガーデンハイツ 1階) [要出典 ]
現在、「イオンエクスプレス 仙台新田店」及び「コインランドリー あらう・ゾウ」が入居 [要出典 ]
このほかに一番町店もあった。なお、岩手県一関市 には東光という名称でデパートが存在したが、1970年代に倒産し、ヤマニ三春屋 が経営を肩代わりしたため関連性は薄い。 [要出典 ]
テレビCM
全盛期にはテレビCMも放映され、BGMには閉店前の時間帯などに店内放送でも流れていたオリジナルのCMソングのほか、「マルタ島の砂」(演奏:ハーブ・アルパート &ティファナ・ブラス)も使われていた。 [要出典 ]
脚注
注釈
出典
^ a b c d e f g “地元企業への招待 地元上位中堅会社の近況を見る 1964年”. 旬刊東北経済 第579号 (東北経済調査研究所 ) (1964-9-18).
^ a b c d 鈴木実『火の人 佐々木光男伝』丸光、1973年。
^ a b “地元企業への招待 地元上位中堅会社の近況を見る 1967年”. 旬刊東北経済 第673号 (東北経済調査研究所) (1967-9-18).
^ a b c d e f “地元企業への招待 地元上位中堅会社の近況を見る 1969年”. 旬刊東北経済 第737号 (東北経済調査研究所) (1969-9-18).
^ a b c 宮城建人. “商都仙台400年”. 七十七ビジネス情報 2006年秋季号 (七十七ビジネス振興財団 ) (10-13).
^ “イトーヨーカドー仙台泉店、営業を継続 近く館内改装”. 河北新報 (河北新報社). (2012年4月13日)
^ “東北地区夏期特集 エンドーチェーン、再建へ中期方針打ち出す”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (1992年8月26日)
^ “東北の流通業界、サバイバル合戦激化。エンドーチェーン帳合変更”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (1992年2月24日)
^ “東北地区食品流通特集 木下信幸・エンドーチェーン常務取締役に聞く”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (1993年7月9日)
^ a b c d “トーコー(仙台・スーパー)、自己破産”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (1995年7月5日)
^ 『河北年鑑 1990年版』 河北新報社 、1990年。
^ a b c d e f g h 『ショッピングセンター名鑑 1976年度版』 日本ショッピングセンター協会 、1976年4月30日。pp53
^ a b “SC情報 開店情報”. ショッピングセンター 1975年1月号 (日本ショッピングセンター協会 ) (1975年1月1日).pp76
^ 『週刊東洋経済 臨時増刊 全国大型小売店総覧 1992年版』 東洋経済新報社 、1992年。
^ a b c d e f 『日本スーパーマーケット名鑑 1970年版』 商業界 、1970年。pp93
^ a b c 『全国食品スーパー名鑑 1973年版』 食品新聞社 、1973年1月20日。pp471
^ 『日本のショッピングセンター 1978年版』 日本繊維経済研究所 、1978年4月。pp全国ショッピングセンター名簿8
^ 『全国都市統計総覧』 東洋経済新報社 、1982年9月。pp947
^ a b c d e f g 『ショッピングセンター名鑑 1976年度版』 日本ショッピングセンター協会 、1976年4月30日。pp52
^ a b c d e f 『日本スーパーマーケット名鑑 1970年版』 商業界 、1970年。pp94
関連項目
外部リンク