デビッド・シューマッハ(David Schumacher, 2001年10月23日 - )は、ドイツのレーシングドライバー。オーストリア・ザルツブルク出身。
経歴
カート
幼少期の頃から、従兄弟のミックと共にカートからキャリアを開始[1]。開始当初は母コーラ(英語版)の旧姓を使用してデビッド・ブリンクマン(David Brinkmann)という登録名で参戦していた。2017年、登録名を本来の名義として参戦し、「ドイツ・カート選手権」シニアクラスで総合2位の成績を残した[2]。
フォーミュラ4
2017年8月、父ラルフが運営するUS・レーシング(英語版)と契約を結び、2018年シーズンから「ADAC・F4選手権(英語版)」に参戦することが発表された[3]。2018年1月、シングルシーターデビューを果たし、第2戦以降はラスガイラ・モータースポーツ・チーム名義として「UAE F4選手権」に参戦[4]。3勝を挙げ、総合2位でシーズンを終えた[5]。
「ADAC・F4選手権」では4位3回を獲得するなど入賞を重ね、総合9位。ルーキーズ・カップでは8勝を挙げ、ルーキーチャンピオンを獲得した[6]。
ユーロフォーミュラ・アジアF3
2018年、「ユーロフォーミュラ・オープン・チャンピオンシップ(英語版)」にて終盤2戦にRP・モータースポーツ(英語版)から参戦。ゲストドライバーとしての参戦だった為入賞資格は無かったものの、バルセロナでは4位2回を獲得。同シリーズの3戦で構成されるスペインF3選手権では6位入賞[7]。
2019年、ピナクル・モータースポーツ(英語版)から「F3・アジア選手権(英語版)」に参戦[8]。ブリーラムで3位表彰台を獲得し、総合8位。
フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ
2019年、US・レーシングから「フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ(英語版)」に参戦[9]。優勝4回、表彰台5回、PP5回を記録し、総合4位でシーズンを終えた。
フォーミュラ3
2019年
2019年9月、デビッドは「FIA F3選手権」にステップアップ。最終戦ソチで負傷したアレックス・ペローニ(英語版)の代役としてカンポス・レーシング(英語版)からの参戦(結果は22位(レース1)・20位(レース2))[10]。2019年11月にはチャロウズ・レーシング・システム(英語版)からマカオグランプリに参戦。予選23位、予選レース25位、決勝21位で終えた[11]。12月、バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた「MRF・チャレンジ・フォーミュラ2000・チャンピオンシップ(英語版)」に参戦し、PP2回、優勝1回を記録した。
2020年
2020年2月、チャロウズ・レーシング・システムからフル参戦することが発表された[12]。しかし、スペインラウンド終了後にカーリンに移籍するも、オーストリアラウンドでのフィーチャーレースで記録した12位が最高位で、ポイント獲得とはならなかった(総合28位)。
2021年
2021年2月、トライデント・レーシング(英語版)に移籍[13]。2021年7月4日、レッドブル・リンクで行われた第3戦レース2でリバースグリッドからのポールポジションからスタートし、初優勝を記録[14]。スパラウンド・レース2ではチームメイトのジャック・ドゥーハンに次ぐ2位表彰台を獲得[15]。ザントフォールトラウンドでは、デニス・ハウガーに次ぐ2位を走行していたが、終盤ビクター・マルタンスにかわされ、5位に終わったが[16]、総合11位だったものの、チームタイトル獲得に貢献した[17]。
2022年
2022年4月、チャロウズ・レーシング・システムからイモララウンドよりスポット参戦[18]。9月にもザントフォールトラウンドより参戦したが[19]、ノーポイントに終わる(総合28位)[20]。
ツーリングカー
2022年
2022年よりツーリングカーレースに転向し、「ドイツツーリングカー選手権」に参戦。第2戦ラウジッツで予選10位、決勝14位でレースを終えたが[21]、第5戦ニュルブルクリンクではレネ・ラストと接触するなどリタイアが相次ぎ、デビッドのドライビング行為に批判が相次いだ[22][23][24]。最高位はスパ・フランコルシャンでの11位、ノーポイント(総合28位)。デビッドは「良いシーズンではなかった」と述べた[25][26]。
2023年
2023年に引き続き参戦する傍ら、「GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・エンデュランスカップ(英語版)」に参戦[27]。
家族
父は元F1ドライバーのラルフ・シューマッハ[28]。伯父も元F1ドライバーでドライバーズタイトルを7回獲得したミハエル・シューマッハ。レーシングドライバーのミック・シューマッハは従兄。
レース戦績
略歴
- † ゲストドライバーとしての参戦の為、ポイント対象外。
- * 現在シーズン中。
UAE F4選手権
ADAC・フォーミュラ4選手権
フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン・チャンピオンシップ
FIA フォーミュラ3選手権
† : リタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い。
マカオグランプリ
ドイツツーリングカー選手権
GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ
GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・エンデュランスカップ
ADAC・GTマスターズ
ニュルブルクリンク耐久シリーズ
† ゲストドライバーとしての参戦の為、ポイント対象外。
脚注
- ^ “Karting: David Schumacher follows father's path” (2018年11月3日). 2011年4月23日閲覧。
- ^ “DKM Champions Declared at the Finale in Italy” (2017年10月23日). 2018年11月3日閲覧。
- ^ Ehlan, Stefan (2017年8月24日). “Ralf Schumacher's son David makes F4 jump in 2018”. Motorsport.com. 2019年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月3日閲覧。
- ^ Wood, Elliot (2018年1月18日). “David Schumacher to make car racing debut in F4 UAE”. FormulaScout. 2018年11月3日閲覧。
- ^ “Schumacher's nephew is runner-up in debut season despite missing four races” (2018年3月5日). 2018年11月3日閲覧。
- ^ Jackson, Connor (2018年2月23日). “SCHUMACHER CLAIMS ROOKIE TITLE DURING CLEAN SWEEP FOR US RACING”. The Checkered Flag. 2018年11月3日閲覧。
- ^ “David Schumacher to make Euroformula debut with RP Motorsport” (2018年2月26日). 2018年11月3日閲覧。
- ^ Suttill, Josh (2019年1月8日). “David Schumacher to races in Asian F3 Winter Series as part of three-car Pinnacle line-up”. FormulaScout. 2019年1月9日閲覧。
- ^ “David Schumacher to race in Formula Regional with father Ralf's team”. formulascout.com. Formula Scout (2018年11月10日). 2019年3月1日閲覧。
- ^ “Schumacher to make F3 debut as Peroni stand-in”. Motorsport.com. (24 September 2019). https://www.motorsport.com/fia-formula-3-championship/news/david-schumacher-sochi-debut-peroni/4547096/
- ^ “Suncity Group Formula 3 Macau Grand Prix – FIA F3 World Cup – Race – Final Classification”. ITS Events. p. 1 (2019年11月17日). 2019年11月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月22日閲覧。
- ^ “Ralf Schumacher's son makes full-time step up to F3”. formula1.com (2020年2月5日). 2020年7月29日閲覧。
- ^ Vecchia, Giacomo Della (2021年2月5日). “David Schumacher correrà con il Trident Mortorsport in F3” (イタリア語). 2021年2月6日閲覧。
- ^ “HIGHLIGHTS: Schumacher surges to first F3 win in Race 2 at the Red Bull Ring” (英語). FIAFormula3® - The Official F3® Website. 2021年9月2日閲覧。
- ^ “2021 Round 5 post-Race 2 press conference” (英語). FIAFormula3® - The Official F3® Website. 2021年9月2日閲覧。
- ^ “Late collision 'a low moment' for Martins, who says he's apologised to Schumacher” (英語). FIAFormula3® - The Official F3® Website. 2021年9月5日閲覧。
- ^ “RACE 3: Trident clinch the Teams' title as Doohan wins in Sochi” (英語). FIAFormula3® - The Official F3® Website. 2021年9月26日閲覧。
- ^ Wood, Ida (2022年4月20日). “Schumacher makes one-off F3 return with Charouz” (英語). Formula Scout. 2022年7月31日閲覧。
- ^ Gascoigne, Roger (2022年8月31日). “Schumacher returns to Charouz's FIA F3 line-up for Zandvoort” (英語). Formula Scout. 2022年9月1日閲覧。
- ^ “Driver Standings for the FIA Formula 3 2022 Championship” (英語). FIA_Formula 3® - The Official F3® Website. 2022年10月8日閲覧。
- ^ “David Schumacher surprised by friendlier DTM environment” (英語). www.motorsport.com (2022年7月26日). 2023年1月23日閲覧。
- ^ “DTM: Van der Linde bleibt vorn - Rast rastet aus” (ドイツ語). SPORT1 (2022年8月28日). 2023年1月23日閲覧。
- ^ “DTM: Harte Kritik an David Schumacher von Konkurrent: "Randaliert jedes Rennen!"” (ドイツ語). SPORT1 (2022年10月). 2023年1月23日閲覧。
- ^ “シューマッハーと接触のレネ・ラスト、昨今のDTMドライバーのマナーに激怒「まるで子どものような運転」”. オートスポーツWeb. SAN-EI (2022年8月29日). 2024年1月8日閲覧。
- ^ “DTM”. www.dtm.com. 2023年1月23日閲覧。
- ^ “David Schumacher: Keine Punkte, keine gute Saison / DTM - SPEEDWEEK.COM” (ドイツ語). www.speedweek.com. 2023年1月23日閲覧。
- ^ Euwema, Davey (2023年3月1日). “Winward Expands to Two-Car Endurance Cup Effort”. Sportscar365 (John Dagys Media). https://sportscar365.com/sro/world-challenge-europe/winward-expands-to-two-car-endurance-cup-effort/ 2023年3月1日閲覧。
- ^ “目指すは“いとこF1対決”。ラルフ・シューマッハーの息子がFIA-F4にデビュー”. オートスポーツWeb. SAN-EI (2018年1月24日). 2024年1月8日閲覧。
外部リンク