「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」 (Take It to the Limit) は、イーグルスによる4枚目のアルバム『呪われた夜』に収録された楽曲であり、アルバムから3番目のシングルとして1975年11月15日にリリースされた[1]。Billboard Hot 100では4位に達し、イギリスでは12位とイーグルスで最も成功した楽曲の一つである。
この曲は、イーグルスのメンバーであるランディ・マイズナー、ドン・ヘンリー、グレン・フライによって書かれた。リードヴォーカルをとるマイズナーは、彼のソロ・アルバムでも収録している。アルバム『呪われた夜』のレコーディングのときが来てもこの曲は未完成であり、ヘンリーとフライがマイズナーをアシストして完成した。
イーグルスのバージョン
「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」は、バンドのシングルとしては珍しく、A面ではランディ・マイズナーがソロでリードをとり、A面でドン・ヘンリーまたはグレン・フライ以外のメンバーがリードをとった初めてのシングルである(この後、ティモシー・シュミットも「言い出せなくて」でA面のリードをとった)。また、オリジナルメンバーであるバーニー・レドンがギタリストのジョー・ウォルシュと入れ替わる前の最後のシングルでもある。シングルバージョンは、長さが3分48秒で、アルバムバージョンよりほぼ1分短くなっている。「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」は、4分の3拍子で書かれたイーグルスの数曲のうちの1つである。(ほかに『呪われた夜』に収録されている「ハリウッド・ワルツ」や『ならず者』 (1973年) に収録されているマイズナー、ヘンリー、フライの「サタデイ・ナイト」(レドンとの共作)、『ホテル・カリフォルニア』 (1976年) に収録されている「お前を夢みて」がイーグルスの著名なワルツとしてある[2]。)
マイズナーは、1977年9月、『ホテル・カリフォルニア』ツアーの後にバンドを脱退する[3]。イーグルスのバイオグラフィー『To the Limit: The Untold Story of the Eagles』によれば、この曲のラストでのマイズナーのファルセットボイスは、ファンに人気であり、コンサートの盛り上がりの一つであった。したがって、コンサートでは必ず演奏するべきだとフライは主張したが、マイズナーは嫌がったため、大きな口論のもととなった。ジョー・ウォルシュによれば、マイズナーはこの曲を演奏するのを楽しんでいたが、歌わされるのは好きではなかった。(マイズナーが音を外すと、ドン・ヘンリーが厳しく叱責するために、マイズナーは胃潰瘍になっていた)マイズナーがイーグルスから脱退する直前には、フライはマイズナーにこの曲を歌わせるためにバックステージで体を張った口論をした。この曲は、1999年のロサンゼルス・ステイプルズ・センターのライヴで復活した。また、2004年、2005年のフェアウェル1ツアーやその後のツアーでも同様にグレンによって歌われている。
この曲はマイズナーの最初のソロアルバム『ランディ・マイズナー』でも、デヴィッド・キャシディがバッキングヴォーカルに参加して再収録されている。
担当
チャート
チャート (1975)
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最高 順位
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U.S. Billboard Hot 100
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4
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U.S. Billboard Hot Adult Contemporary Tracks
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4
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カナダ RPM Top Singles
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16
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カナダ RPM Adult Contemporary Tracks
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6
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全英シングルチャート
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12
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ウィリー・ネルソン&ウェイロン・ジェニングスのバージョン
この曲は、カントリーミュージシャンのウィリー・ネルソンとウェイロン・ジェニングスによって彼らのデュエットアルバム『テイク・イット・トゥ・ザ・リミット』 (1983年) の表題曲としてカバーされている。
チャート
チャート (1983-1984)
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最高 順位
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U.S. Billboard Hot Country Singles
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8
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U.S. Billboard Bubbling Under Hot 100
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2
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U.S. Billboard Adult Contemporary Tracks
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31
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カナダ RPM Country Tracks
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1
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その他
出典
外部リンク
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旧メンバー | |
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アルバム |
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楽曲 | |
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関連項目 | |
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