チドメグサ (血止草、Hydrocotyle sibthorpioides )は、ウコギ科 チドメグサ属 [ 9] に属する被子植物 の1種 。
道端や人家近くに生える常緑の多年草 。和名の血止草は、この葉の汁を傷口につけると血が止まることからつけられた。
特徴
細い茎はよく枝分かれし、節から根を出して地面を這う。葉 は互生 し、葉柄 は長い。葉身は切れ込みがある幅1 - 1.5センチメートル (cm) の円形で、基部は心形、表面に光沢をもち、折り重なるように地面に出ている。4 - 10月に葉の腋に細い柄を1本出し、そこに小形の散形花序 をつけ、白色、または帯紫色の小さな花 がかたまって開く。花序は葉より短い。花弁 は5個。
分布
本州 ・四国 ・九州 ・沖縄 ・小笠原 に分布する。関東地方以北では冬に枯れてしまい、先端だけが残る。
世界的には日本から朝鮮南部・中国を経てアジアの暖帯・熱帯域、オーストラリア、アフリカにまで分布する[ 11] 。
利用
雑草として至る所に見られ、芝生などに生えると防除しにくい。収斂作用 による止血成分があり、古く民間で外傷 の止血に使ったためこの名がある。血止め薬の使用法としては、生葉を揉んで切り傷などの血止めに使うとよいとされる。あるいは、洗ったあと乾燥して生薬 のように用いる。
脚注
^ 米倉浩司 『高等植物分類表』(重版)北隆館、2010年。ISBN 978-4-8326-0838-2 。
^ 大場秀章(編著)『植物分類表』(第2刷)アボック社、2010年。ISBN 978-4-900358-61-4 。
^ a b “チドメグサ ”. 日本植物誌DB . 2012年8月5日 閲覧。
^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hydrocotyle sibthorpioides Lam. チドメグサ(標準) ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList) . 2023年3月18日 閲覧。
^ a b "'Hydrocotyle sibthorpioides Lam. " . Tropicos . Missouri Botanical Garden . 1700146. 2012年8月5日閲覧 。
^ "Hydrocotyle sibthorpioides Lam" (英語). Integrated Taxonomic Information System . 2012年8月5日閲覧 。
^ Hydrocotyle sibthorpioides of Encyclopedia of Life
^ "Hydrocotyle sibthorpioides " . National Center for Biotechnology Information (NCBI) (英語). 2012年8月5日閲覧 。
^ エングラー やクロンキスト などの旧来の体系ではチドメグサ属はセリ科 に含めていた。チドメグサ属 を参照。
^ 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他『日本の野生植物 草本II 離弁花類』,(1982),平凡社、p.277
参考文献
関連項目
外部リンク
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