ショウキズイセン

ショウキズイセン
ショウキズイセンの花
(2024年10月 沖縄県本部町 熱帯ドリームセンター)
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: ヒガンバナ科 Amaryllidaceae
亜科 : ヒガンバナ亜科 Amaryllidoideae
: ヒガンバナ連 Lycorideae
: ヒガンバナ属 Lycoris
: ショウキズイセン L. traubii
学名
Lycoris traubii W.Hayw.[1]
シノニム

Lycoris aurea auct. non (L'Hér.) Herb.[2]

和名
ショウキズイセン(鍾馗水仙)、
ショウキラン(鍾馗蘭)
植栽(2024年10月 沖縄県本部町 熱帯ドリームセンター)
未成熟果実(2024年10月 沖縄県本部町 熱帯ドリームセンター)

ショウキズイセン(鍾馗水仙、学名:Lycoris traubii、シノニム:Lycoris aurea)はヒガンバナ科ヒガンバナ属多年生草本。有毒植物[3]。別名のショウキラン(鍾馗蘭)はラン科ショウキラン属多年生草本腐生植物)の和名でもある。

なお、本項における学名表記はYListに従ったが、POWOでは双方の学名が区別され、L. traubiiは日本~台湾原産[4]L. aureaは中国大陸~東南アジア原産[5]とされる。

特徴

高さ30–60 cm。花茎だけを長く伸ばし、ヒガンバナに似た形の黄色い花を5–10個輪生させる。花は長さ7 cm。花被片は6枚、雄しべは6本で、雌しべとともに花被片から出て上向きに弓状に曲がる。花期は秋(9–10月)。ヒガンバナとは異なり、本種は結実する。種子は黒色で径7 mm。花期に葉は無く、開花後に厚みのある葉を出すが、開花期前に枯れる。葉は長さ20–60 cm、幅1.5–4 cmで、ヒガンバナより幅広い[6][7][8][9][10][3]

分布と生育環境、利用

四国、九州、南西諸島、台湾に分布[9][11]。主に石灰岩地の岩場や林縁に生育する。花が美しく、公園や庭へ植栽されることも多い[6][7][8][3]

脚注

  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Lycoris traubii W.Hayw. ショウキズイセン(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年10月20日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Lycoris aurea auct. non (L'Hér.) Herb. ショウキズイセン(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年10月20日閲覧。
  3. ^ a b c (林 & 名嘉 2022, p. 173)
  4. ^ Lycoris traubii W.Hayw. | Plants of the World Online | Kew Science” (英語). Plants of the World Online. 2024年10月20日閲覧。
  5. ^ Lycoris aurea (L'Hér.) Herb. | Plants of the World Online | Kew Science” (英語). Plants of the World Online. 2024年10月20日閲覧。
  6. ^ a b (池原 1979, p. 233)
  7. ^ a b (新里 & 嵩原 2002, p. 97)
  8. ^ a b (平良ほか 2009, p. 144)
  9. ^ a b (布施 2021, p. 188)
  10. ^ (沖田原 2021, p. 86)
  11. ^ ショウキズイセン 琉球の植物データベース 国立科学博物館”. www.kahaku.go.jp. 2024年10月20日閲覧。

参考文献

  • 池原直樹『沖縄植物野外活用図鑑 第2巻 栽培植物』新星図書出版、1979年。 
  • 新里孝和; 嵩原建二『伊江島の植物図鑑』伊江村教育委員会、2002年。 
  • 平良一男・新里隆一・仲村康和・松田正則『沖縄 花めぐり』沖縄都市環境研究会、2009年。 
  • 布施静香 著「ショウキズイセン」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 1巻、平凡社、2021年、188頁。ISBN 9784582535389 
  • 沖田原耕作『おきなわの園芸図鑑 園芸植物とその名前』新星出版、那覇市、2021年。ISBN 9784909366832  ※ 学名Lycoris aureaとしている
  • 林将之; 名嘉初美『沖縄の身近な植物図鑑』ボーダーインク、2022年。ISBN 9784899824350 

外部リンク