ショウキズイセン(鍾馗水仙、学名:Lycoris traubii、シノニム:Lycoris aurea)はヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年生草本。有毒植物[3]。別名のショウキラン(鍾馗蘭)はラン科ショウキラン属の多年生草本(腐生植物)の和名でもある。
なお、本項における学名表記はYListに従ったが、POWOでは双方の学名が区別され、L. traubiiは日本~台湾原産[4]、L. aureaは中国大陸~東南アジア原産[5]とされる。
特徴
高さ30–60 cm。花茎だけを長く伸ばし、ヒガンバナに似た形の黄色い花を5–10個輪生させる。花は長さ7 cm。花被片は6枚、雄しべは6本で、雌しべとともに花被片から出て上向きに弓状に曲がる。花期は秋(9–10月)。ヒガンバナとは異なり、本種は結実する。種子は黒色で径7 mm。花期に葉は無く、開花後に厚みのある葉を出すが、開花期前に枯れる。葉は長さ20–60 cm、幅1.5–4 cmで、ヒガンバナより幅広い[6][7][8][9][10][3]。
分布と生育環境、利用
四国、九州、南西諸島、台湾に分布[9][11]。主に石灰岩地の岩場や林縁に生育する。花が美しく、公園や庭へ植栽されることも多い[6][7][8][3]。
脚注
参考文献
- 池原直樹『沖縄植物野外活用図鑑 第2巻 栽培植物』新星図書出版、1979年。
- 新里孝和; 嵩原建二『伊江島の植物図鑑』伊江村教育委員会、2002年。
- 平良一男・新里隆一・仲村康和・松田正則『沖縄 花めぐり』沖縄都市環境研究会、2009年。
- 布施静香 著「ショウキズイセン」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 1巻、平凡社、2021年、188頁。ISBN 9784582535389。
- 沖田原耕作『おきなわの園芸図鑑 園芸植物とその名前』新星出版、那覇市、2021年。ISBN 9784909366832。 ※ 学名Lycoris aureaとしている
- 林将之; 名嘉初美『沖縄の身近な植物図鑑』ボーダーインク、2022年。ISBN 9784899824350。
外部リンク