シュワスマン・ワハマン第1彗星

シュワスマン・ワハマン第1彗星
29P/Schwassmann-Wachmann
スピッツァー宇宙望遠鏡 (SST) が赤外線で撮影したアウトバースト
仮符号・別名 1902 E1, 1908 IV
1927 V1, 1925 II, 1927i
1941 VI
1957 IV
1974 II
1989 XV
シュヴァスマン・ヴァハマン第1彗星、SW1
分類 周期彗星ケンタウルス族の天体
発見
発見日 1927年11月15日[1]
発見者 アルノルト・シュヴァスマン
アルノ・ヴァハマン[1]
軌道要素と性質
元期:TDB 2456073.5(2012年5月26.0日)
軌道長半径 (a) 5.9991 au[2]
近日点距離 (q) 5.7365 au[2]
遠日点距離 (Q) 6.2618 au[2]
離心率 (e) 0.0438[2]
公転周期 (P) 14.69 [2]
軌道傾斜角 (i) 009.378 °[2]
近日点引数 (ω) 050.539 °[2]
昇交点黄経 (Ω) 312.560 °[2]
平均近点角 (M) 191.640 °[2]
前回近日点通過 2019年3月7日[3]
次回近日点通過 2035年2月13日[3]
最小交差距離 4.741 au(地球)[2]
0.744 au(木星)[2]
ティスラン・パラメータ (T jup) 2.984[2]
物理的性質
直径 60.4 km[2]
絶対等級 (H) 8.6(+コマ[2]
アルベド(反射能) 0.033[2]
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シュワスマン・ワハマン第1彗星(‐すいせい、シュヴァスマン・ヴァハマン第1彗星英語: 29P/Schwassmann-Wachmann、Schwassmann-Wachmann 1、略称:SW1)は1927年11月15日にアルノルト・シュヴァスマンアルノ・ヴァハマンがドイツのハンブルク天文台で発見した彗星である[1]。発見されたときは13でアウトバースト(急激な増光)の最中であった。1931年には発見より前の1902年3月4日に撮影された画像に12等で写ったシュワスマン・ワハマン第1彗星が発見された[1]は直径60.4 ± 7.4 kmと推定されている[4]

アウトバースト

この彗星は通常は16等であり、1 - 5等ほど光度が大きくなるアウトバーストを起こす点で特異的である。アウトバーストは年に7.3回の頻度で起こる[5]。2021年1月14日にも16.6等から15.0等へのアウトバーストが観測され、年に7.3回という頻度にも合った結果であった[6]

アウトバーストは2010年から2014年の間では平均で57日に1回起こっており、シュワスマン・ワハマン第1彗星のには氷の火山があり、自転周期も57日と遅い可能性がある[7]

ケンタウルス族

シュワスマン・ワハマン第1彗星の軌道

シュワスマン・ワハマン第1彗星は、木星軌道の少し外側で、円軌道に近い楕円軌道を描いている。これはケンタウルス族小惑星に特徴的な軌道である。ケンタウルス族の天体は、近年エッジワース・カイパーベルトから侵入してきた天体である。ケンタウルス族の他の天体である2020 MK4は軌道が類似し、シュワスマン・ワハマン第1彗星に接近してコマを通過した可能性がある[8]

ギャラリー

脚注

  1. ^ a b c d Kronk, Gary W.. “29P/Schwassmann-Wachmann 1”. cometography.com. 2022年1月18日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 29P/Schwassmann-Wachmann 1”. Small-Body Database Lookup. Jet Propulsion Laboratory. 2022年1月18日閲覧。
  3. ^ a b 29P/Schwassmann-Wachmann”. 木下一男 (2017年10月12日). 2022年1月19日閲覧。
  4. ^ Schambeau, Charles A.; Fernández, Yanga R.; Lisse, Carey M.; Samarasinha, Nalin; Woodney, Laura M. (2015). “A new analysis of Spitzer observations of Comet 29P/Schwassmann-Wachmann 1”. Icarus 260: 60-72. arXiv:1506.07037. Bibcode2015Icar..260...60S. doi:10.1016/j.icarus.2015.06.038. 
  5. ^ King, Bob (2021年9月29日). “Catch one of the most active small bodies in the solar system during a rare superoutburst.”. Sky and Telescope. 2022年1月19日閲覧。
  6. ^ Outburst of comet 29P/Schwassmann-Wachmann 1”. The Astronomer's Telegram (2021年1月15日). 2022年1月19日閲覧。
  7. ^ Miles, Richard (2016). “Discrete sources of cryovolcanism on the nucleus of Comet 29P/Schwassmann-Wachmann and their origin”. Icarus 272: 387-413. Bibcode2016Icar..272..387M. doi:10.1016/j.icarus.2015.11.011. 
  8. ^ de la Fuente Marcos, C.; de la Fuente Marcos, R.; Licandro, J. et al. (2021). “The active centaur 2020 MK4”. Astronomy & Astrophysics 649 (A85): 15 pp. arXiv:2104.01668. Bibcode2021A&A...649A..85D. doi:10.1051/0004-6361/202039117. 

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