サン・アントニオ・ミッションズ国立歴史公園では、2013年10月に、約24 kmに及ぶハイキング、サイクリング、パドリングのための道筋を付け加えるミッション・リーチ・エコシステム・レストレーション・アンド・レクリエーション・プロジェクト (the Mission Reach Ecosystem Restoration and Recreation project) を完了した[6]。このプロジェクトは、コンセプシオン、サン・ホセ、サン・フアン、エスパーダの各伝道所を、公園の一連の門を通ってサンアントニオ・リバーウォーク(町の観光地になっている川沿いの遊歩道[7])と結びつけるものである。訪問客たちは、徒歩、自転車[8][9]、あるいはサンアントニオの新しいビバカルチャーバス (VIVA Culture bus) の路線を利用して、伝道所群を実際に見て回る事が出来る[10]。
管理の歴史
この公園はもともとサンアントニオ市南部のサン・アントニオ川沿いの84件の史跡を含む「ミッション・パークウェイ」(Mission Parkway) として、1975年にアメリカ合衆国国家歴史登録財になった[11]。そこに含まれていた文化財の中の一部が、サン・アントニ国立歴史公園として1978年11月10日に認可され、多くの史跡にいくらかの自然地域も加え、1983年4月1日に実際に設立された。4つの伝道所群にはローマ・カトリックのサンアントニオ大司教管区 (Archdiocese of San Antonio) が保有する部分があり、現役の教区として機能している。
コンセプシオン伝道所、正式にはヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・プリシマ・コンセプシオン・デ・アクニャ伝道所 (Misión Nuestra Señora de la Purísima Concepción de Acuña) は、1716年にテキサス東部に建設されたヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・コンセプシオン・デ・ロス・アイナイス (Nuestra Señora de la Purísima Concepción de los Hainais) を前身とする。この伝道所が1731年にサンアントニオに移されたのである。ミッション・ロード807番地 (807 Mission Road) に位置している。フランシスコ会士によって建設されたこの伝道所は、テキサスに残るスペイン人伝道所の中で最もよく保存されたものであり[15]、 1970年4月15日にアメリカ合衆国国定歴史建造物となった。
サン・ホセ伝道所、正式にはサン・ホセ・イ・サン・ミゲル・アグワヨ伝道所 (Misión San José y San Miguel de Aguayo) は1720年に設立された。サン・ホセ・ドライヴ6519番地 (6519 San Jose Drive) に位置し、1941年にサン・ホセ伝道所国定史跡 (San Jose Mission National Historic Site) に指定され、1966年10月15日には国家歴史登録財になった。この伝道所は神父フラン・フェラン (Fran Felan) によって石灰岩で建てられたもので、1768年建造の聖堂が今も残る。現在では、観光案内所が隣接している[15]。
サン・フアン・カピストラノ伝道所が、1716年にテキサス東部に建設されたサン・ホセ・デ・ロス・ナソニス伝道所 (Misión San José de los Nazonis) を前身とする[16]。この伝道所は1731年にサンアントニオに移転した際に、サン・ホセ・カピストラノに改名した。ミッション・ロード (Mission Road) に位置し、1972年2月23日に国家歴史登録財になった。
エスパーダ伝道所、正式にはサン・フランシスコ・デ・ラ・エスパーダ伝道所 (Misión San Francisco de la Espada) は1690年にオーガスタ近郊に建設されたサン・フランシスコ・デ・ロス・テハス (San Francisco de los Tejas) を前身とし[16]、1721年にはサン・フランシスコ・デ・ロス・ネチェス (San Francisco de los Neches) と改名した。現在の名称になったのは1731年にサンアントニオに移転した時である。エスパーダ・ロード (Espada Road) に位置し、1972年2月23日に国家歴史登録財になった。