「サドゥンリー・アイ・シー」（Suddenly I See）は、スコットランド出身のシンガーソングライター、KTタンストールの楽曲である。デビュー・アルバム『アイ・トゥ・ザ・テレスコープ（英語版）』に収録された。ニューヨーク出身のシンガーソングライターであるパティ・スミスに影響された楽曲で、本作が収録されたタンストールのアルバム『アイ・トゥ・ザ・テレスコープ』のジャケットはスミスのアルバム『ホーセス』のジャケットの影響を受けている^[3]。2005年8月29日にアルバムからの3枚目のシングル（アメリカでは2枚目）として発売された。

全英シングルチャートで最高位12位を獲得し^[4]、Billboard Hot 100では最高位21位^[5]、ARIAチャートでは最高位6位^[6]を獲得し、タンストールにとって同地での唯一のトップ50シングルでもあった。2006年のアイヴァー・ノヴェロ賞で最優秀ソング部門を受賞した。

「サドゥンリー・アイ・シー」は、ニューヨーク出身のシンガーソングライターであるパティ・スミスに影響を受けており^[7]、「女性の力」に敬意を表した楽曲となっている^[8]。歌詞で語られるところによるとタンストールは、ある女性の白黒写真を見て、音楽の道に進むきっかけを得た。その女性の持つ強さと達成感に感嘆したタンストールは、自分の人生の中で何をしたいのかを突然悟った。曲について、タンストールは「『ホーセス』のジャケットに使われているパティ・スミスの写真について歌ったもの」と説明している^[9]。発売後、映画『プラダを着た悪魔』で使用され、このことについてタンストールは「歌詞が女性向けの映画にぴったりで、あたかも私がモデルになりたいと歌っているように聴こえるかも」と語っている^[9]。

本作は、ギターとベースを中心としたビートによる「豪快なリズム」を特徴としており^[8]、オールミュージックのスティーヴン・トマス・アールワインは「光沢のある作品でありながら、説得力と緊迫感がある」と評している^[10]。

本作には、イギリス版、アメリカ版、アニメ版の3種類のミュージック・ビデオが存在する。

イギリス版は、Big TV!が監督を手がけた。この映像は、KTタンストールとバンドメンバーが2組登場して、本作を演奏するというシンプルなもの。

アメリカ版は、パトリック・ドーターズが監督を手がけたもの。短期間のみの放映となる。

アニメ版は、監督チーム「Honey」^{[注釈 1]}が手がけたもので、KTタンストールがアニメーション化された世界を歩きまわるという内容になっている。

特記を除き、作詞・作曲はKTタンストール。

※出典^[18]

• KTタンストール - ボーカル、ギター、ドイプファー・ベース、追加のパーカッション
• ルーク・バレン（英語版） - ドラムス、パーカッション

国/地域	認定	認定/売上数
オーストラリア (ARIA)[40]	Gold	35,000^
カナダ (Music Canada)[41]	2× Platinum	20,000^
イギリス (BPI)[42]	Platinum	600,000
^ 認定のみに基づく出荷枚数 認定のみに基づく売上数と再生回数

本作は以下のメディアで使用されている。

映画

• 『プラダを着た悪魔』（2006年）：オープニングテーマ^[43]
• 『Blind Dating』（2006年）：エンディングテーマ
• 『あと1センチの恋』（2014年）：劇中歌

テレビドラマ

• 『アグリー・ベティ』（2006年 - 2007年）：主題歌^[43][44]
• 『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』（シリーズ2第2話「私は底なしのグラス」、2005年10月2日放送）：劇中歌