カモシカ 、羚羊 は、哺乳綱 偶蹄目 ウシ科 ヤギ亜科 に分類されるカモシカ属 (Capricornis )に属す種の総称[ 5] 。シーロー亜属のスマトラカモシカ (シーロー)、カモシカ亜属のニホンカモシカ 、タイワンカモシカ の3種が属す [要出典 ] 。これらはアジア の山岳部を生息域とする。
野生のニホンカモシカ
シカ の名が入っているが、シカの属するシカ科 ではなく、ウシ やヤギ と同じウシ科に属する。したがって、シカとは違い、ウシ科のほかの種同様、角は枝分かれせず、生えかわりもない。
羚羊をカモシカではなくレイヨウ と読めば、アンテロープ、つまり、ウシ科 の大部分を含む(しかしカモシカは含まない)不明確なグループのことになる。細く伸びた足を指す「カモシカのような足」という表現に現れるカモシカとは、本来はレイヨウのことで、羚羊をカモシカと呼ぶように変化したことで混同されたが、実際のカモシカの足は太い[ 7] 。
また、日本 ではしばしば、カモシカと言えば、国内に棲息する唯一のカモシカ類であるニホンカモシカを指す。山形県 ・栃木県 ・山梨県 ・長野県 ・富山県 ・三重県 の県の獣にも指定されている。
分類
ゴーラル属 に近縁と考えられている[ 1] 。
以下の分類は、Mori et al. (2019)に従う[ 9] 。和名は川田ら(2018)に[ 3] 、英名はGrubb(2005)に従う[ 1] 。
語源
本来はニホンカモシカを指した。その語源はカモ + シカ(鹿)であるが、カモの語源には諸説ある。
ニホンカモシカが険しい山岳(かま)に住むことから。
毛氈 (もうせん、けむしろ、かも)にニホンカモシカの毛を織ったことから。
関連項目
脚注
^ a b c d Peter Grubb, “Order Artiodactyla ,” In Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (eds.), Mammal Species of the World (3rd ed.), Volume 1, Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 637-722.
^ a b Colin Groves and Peter Grubb, “Capricornis Ogilby, 1837,” Ungulate Taxonomy , Johns Hopkins University Press, 2011, Pages 255-261.
^ a b 川田伸一郎・岩佐真宏・福井大・新宅勇太・天野雅男・下稲葉さやか・樽創・姉崎智子・横畑泰志「世界哺乳類標準和名目録 」『哺乳類科学 』第58巻 別冊、日本哺乳類学会 、2018年、1-53頁。
^ コトバンク カモシカ
^ フジテレビトリビア普及委員会『トリビアの泉〜へぇの本〜 5』講談社、2004年。
^ Emiliano Mori, Luca Nerva, Sandro Lovari, “Reclassification of the serows and gorals: the end of a neverending story? ,” Mammal Review , Volume 49, Issue 3, 2019, Pages 256-262.
参考文献
外部リンク
ウィキスピーシーズには、カモシカ に関する情報があります。
ウィキメディア・コモンズには、カモシカ に関するカテゴリがあります。