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この項目では、コイ科の魚について説明しています。アイスランドの火山については「カトラ火山」をご覧ください。 |
カトラ(英: Catla、学名:Gibelion catla)は、コイ科ギベリオン属に分類される淡水魚である。ギベリオン属はカトラのみで一属一種である。
分布
カトラはインド、バングラデシュ、パキスタン、ネパール、ミャンマーなど南アジアの亜熱帯地域の河川や湖沼に分布する。
形態
カトラの形態的特徴は大きな頭部と突き出た大きな下顎である。触鬚(ひげ)はない。
東南アジアに分布するパーカーホ(Catlocarpio siamensis)はカトラと形態が酷似しており、過去には両種は同一種と誤認して報告されていた。パーカーホ(染色体数2n=98)の祖先型は二倍体であるカトラ(2n=50)の祖先型から染色体の倍数化によって四倍体として出現し、地理的隔離によって分化したものと考えられる[1]。
生態
カトラは水温25-32℃の水域を好み、生息可能な最低水温は14℃である。プランクトン、藻類、デトリタスなどを食べる。
人間との関わり
カトラは南アジアの主な養殖魚の一つである。成魚は最大で全長約180cmに達するが、養殖物は食用に適する60cm以下の大きさで出荷される。
脚注
- ^ Suzuki, A. and Y. Taki (1988). "Karyotype and DNA content in the cyprinid Catlocarpio siamensis" Japanese Journal of Ichthyology 35(3): 389-391.
参考文献