『カッくんカフェ』とは、1984年7月に劇場公開された、田中角栄をモデルに製作したギャグアニメ映画である。
解説
当時ロッキード事件で収監中だった田中角栄が話題になった事から企画された。
製作スタッフはほぼ『がんばれ!!タブチくん!!』のスタッフで固められ、内容のパターンはいしいひさいちテイストが漂っている。
共演レギュラーとして、当時総理だった中曽根康弘や福田赳夫ら政界の関係者や、当時のアメリカ大統領ロナルド・レーガンなどで、ゲストとして大屋政子、古舘伊知郎、星セント・ルイス、山本晋也が本人役として出ている。田中角栄は伊武雅刀が演じている。
ストーリーの中には田中角栄がなぜか国会の閣議に出席しているものや『スーパーマン』のパロディも含まれている。
鳴り物入りで公開したものの興行的には惨敗に終わった。
田中角栄の地元新潟で先行公開したもののウケはいまいちだったという[1]。
上映後にビデオが出たがかなりのカットで短縮されたもので一部が後述する楽曲のPV扱いになっている。
2018年1月現在も非DVD化で未放送である。
出演
スタッフ
サントラ
上映前にフォーライフ・レコードからサントラ(サウンドトラック)のLPレコードが発売された。
中心はなぎら健壱で、他にさいたまんぞう(なぎらとデュエット)とシュガー、ヒロスケ、中村泰士が参加した。
劇中には使われていないなぎらのシングルも収録されている。
非CD化だが、なぎらの曲のみがベストアルバム『中毒』に収録されている。
そのライナーノーツによれば、なぎらはヒットで一攫千金を狙ったが知り合いから「そんな映画あったの?」と言われてしまったという。
なぎらの公式サイトのディスコグラフテイに紹介されている。
ジャケットと当時全盛だったプールバーをモチーフにしたものである。
A面
- 猛烈!!カックンロール:ヒロスケ
- ソーリートレイン:なぎらけんいちとまんぞう
- なぎらのマイムマイム:なぎらけんいちとフォーク団’s
- こういっちゃナンだけど・・・:なぎらけんいち(「中毒」には未収録)
B面
- 上のヒト音頭:なぎらけんいちとまんぞう
- いちど遊びに来ませんか:中村泰士
- アーバー・サーファー・ギャル:なぎらけんいちとフォーク団’s
- 青春もの僕の旅がいま・・・:シュガー
- さらばカックン:インスト(作曲:羽田健太郎)
出典
- ^ キネマ旬報社「世界映画作品集'85」の本作の解説から