オートマチック・フォー・ザ・ピープル
『オートマチック・フォー・ザ・ピープル』(Automatic for the People)は、アメリカ合衆国のオルタナティヴ・ロック・バンド、R.E.M.が1992年に発表した8作目のスタジオ・アルバム。 背景前スタジオ・アルバム『アウト・オブ・タイム』のポップ路線とはうって変わって、本作は主にフォークソングが中心となった[12]。元レッド・ツェッペリンのジョン・ポール・ジョーンズが4曲でオーケストラ・アレンジを担当している[13]。 アルバム・タイトルは、バンドの地元であるジョージア州アセンズのレストランWeaver D's Delicious Fine Foods(2013年閉店)が掲げていたスローガンから取られた[14]。 本作からの第1弾シングルとなった「ドライヴ」では、デヴィッド・エセックスの楽曲「Rock On」の歌詞が引用されており、マイケル・スタイプは「パンクの時代が来る前に、僕が共感できた曲が少しあった。"Rock On"はその一つだ。"Drive"はそのオマージュなのさ」と語っている[15]。「イグノーランド」は1992年アメリカ合衆国大統領選挙に向けて作られた曲で、ピーター・バックは「レーガン政権時代に対する辛辣な歌」と説明している[16]。 反響バンドの母国アメリカではBillboard 200で2位に達し[3]、1992年12月にはRIAAによってダブル・プラチナに認定されて、1995年2月には4×プラチナに認定された[17]。また、本作からのシングルのうち3作は全米トップ40ヒットとなり、「ドライヴ」はBillboard Hot 100で28位、「マン・オン・ザ・ムーン」は30位、「エヴリバディ・ハーツ」は29位に達した[3]。 全英アルバムチャートでは、前スタジオ・アルバム『アウト・オブ・タイム』(1991年)に続く2度目の1位獲得を果たした[1]。ニュージーランドのアルバム・チャートでは自身初の1位を獲得[2]。 評価1994年、本作は第36回グラミー賞で最優秀アルバム賞にノミネートされた[18]。 『ローリング・ストーン』誌が選出したオールタイム・グレイテスト・アルバム500では96位にランク・イン[19]。また、同誌が選出した「1990年代のベスト・アルバム100」では18位となった[20]。ピッチフォーク・メディアのスタッフが2003年に選出した「1990年代のトップ100アルバム」では43位にランク・イン[21]。 音楽評論家のStephen Thomas Erlewineは、オールミュージックにおいて5点満点を付け、「『オートマチック・フォー・ザ・ピープル』ほどR.E.M.が情緒的に率直であったことも、豊かで時代を超えた音楽を創造したこともなく、聴きやすいレコードではないが、彼らの全作品において最も価値がある」と評している[12]。 またニルヴァーナのカート・コバーンが自殺する直前に聞いていたとされるレコードとしても知られる。 収録曲全曲ともメンバー4人の共作。
参加ミュージシャンアディショナル・ミュージシャン オーケストラ
脚注
外部リンク
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