オーツタイヤ株式会社(英称:THE OHTSU TIRE & RUBBER CO.,LTD.)は、かつて存在した日本のゴム、タイヤ製品メーカーだった。FALKEN(ファルケン)ブランドでも知られる。2003年(平成15年)7月、住友ゴム工業に吸収合併され法人としては消滅した。FALKEN(ファルケン)は、住友ゴム工業のグローバルブランドとして現在も販売されている。ブランドステートメントは、「ON THE PULSE」。
概要
1944年(昭和19年)に大日本紡績(現・ユニチカ)と内外ゴムの提携により設立[1][2]。一時期を除き大阪府泉大津市に本社を置いていた。「オーツタイヤ」の社名は前身の大津ゴム工業時代にブランド名として使用しており、これを社名に結び付けることによって企業イメージの向上を図る目的にあった[3][4]。
スポーツタイヤに冠した「ファルケン(FALKEN、ドイツ語で「鷹」の意)[5]」のブランドネームで知られ、現在も住友ゴム工業のタイヤブランドのひとつとして受け継がれている。
1980年代頃からブリヂストン、横浜ゴム、トーヨータイヤ、ダンロップの4大メーカーに押されてシェアが減少に転じた。そこで1981年(昭和56年)に住友ゴム工業と全面提携し再建を図った[6]。その後、住友ゴムグループの再編で2003年(平成15年)7月1日に住友ゴム工業と合併することになった[7]。タイヤの他には医療用ゴム製品、液晶テレビのバックライトなども手掛けていた[8]。なお、現在もタイヤ生産は泉大津市を代表する産業のひとつであり、同市をはじめ泉州地域には泉大津工場やファルケンブランド製品をオーツタイヤと呼ぶ人が少なくない。
現在、FALKENは住友ゴム工業のグローバルブランドとして、欧米を中心に販売されている。スポーツマーケティングを積極的に行っており、2015年からはメジャーリーグベースボール[9]、欧州サッカー、レッドブル・エアレース・ワールドシリーズなどの協賛を行っている。
沿革
タイヤブランド
モータースポーツ
ブランド誕生時よりモータースポーツへの参戦やスポンサードを積極的に取り組んでおり、自動車以外の分野にも範囲を広げている。また東京オートサロンへの出展もしている。
チームカラーはライムグリーンとブルーで『ファルケンカラー』と呼ばれる。
所在地
※ 括弧内は現在の名称
参考文献
- 社史編集委員会 編『オーツタイヤ五〇年史』オーツタイヤ、1994年。
- 100年史編纂チーム 編纂『住友ゴム100年史』住友ゴム工業、2009年。
脚注
- ^ a b オーツタイヤ五〇年史、2頁
- ^ a b c d e 住友ゴム100年史、219頁
- ^ a b c オーツタイヤ五〇年史、29頁
- ^ a b c 住友ゴム100年史、220頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、100頁
- ^ a b オーツタイヤ五〇年史、76頁
- ^ a b 住友ゴム100年史、452頁
- ^ 住友ゴム100年史、450頁
- ^ 『FALKENがメジャーリーグベースボール(MLB)とスポンサー契約を締結』(プレスリリース)住友ゴム工業、2015年9月29日。https://www.srigroup.co.jp/newsrelease/2015/sri/2015_106.html。2018年5月13日閲覧。
- ^ a b オーツタイヤ五〇年史、4頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、3頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、5頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、6頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、200頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、10-11頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、11,201頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、27頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、33頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、65頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、118頁
- ^ オーツタイヤ五〇年史、100-101頁
- ^ 住友ゴム100年史、225頁
- ^ “スタッドレスをテスト 旭川にコース完成 オーツタイヤ”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1994年2月5日)
外部リンク