オーストラリアの植物相(英: Flora of Australia)は20,000種以上の維管束植物、14,000種以上の非維管束植物、25,000種以上の菌類、3,000種以上の地衣類を含む莫大な種類の植物で成り立っているゴンドワナ大陸起源の植物相が多く存在し、科レベルでは大陸の移動と白亜紀以降の気候変化の影響により多様性が生まれた、非常に多くの被子植物相からなる。オーストラリアの植物相の顕著な特徴は、硬葉植物やSerotiny(種子の発芽になんらかの特別な外部要素(火など)が必要である植物の特性)を含む植物が乾燥や火に適応していることである。これらの適応はヤマモガシ科(バンクシアなど)、マメ科(アカシアなど)、フトモモ科(ユーカリなど)などの植物を含む。
Brummitt (2001) による地理区分においては一般的なものとは異なり、オーストラリアは大陸ではない。大陸の区分とされるのはオーストララシアであり、「オーストラリア」はその1段階下の "Regional" という扱いである。そしてキュー王立植物園系データベース Plants of the World Online において分布を示す際に用いられるのは専らさらにその下のレベル3の区分である。またオーストラリア領の島嶼部にはそもそも大陸の区分がオーストララシアとは異なるものも存在する。以下、政治的にオーストラリア領である地域の扱いを示す[2]。