ウリカワ(Sagittaria pygmaea Miq.)は、オモダカ科オモダカ属の水生植物である。水田雑草として知られる[2]。
分布
日本や中国などの東アジアに分布[2]。水田や湿地に生息している。
生態
種子のほかに、地下茎の先に塊茎を産生し、そこから発芽する。種子に休眠性はないとされるが、塊茎の休眠性ははっきりしない[2]。ロゼットから葉柄のない葉を伸ばす。葉の長さは最大15cm程度[2]。花はオモダカに似た白い花で、3枚の花弁をもつ。塊茎は低温や乾燥に弱く、代かきなどによって地表に掘り出されると、ほとんどが死滅する[2]。
類似種
花は同属のオモダカやアギナシなどに似ているが、葉の形態や葉の長さが異なるため区別は容易である。ただし発生直後の線形葉は、オモダカやアギナシ、コナギなどに似ているため、区別が難しい場合がある。
人間との関係
水田に発生すると、難防除性の水田雑草として扱われる。除草剤による駆除や代かきによる塊茎の掘り出しで防除するが、防除を行わない場合、稲の収量が最大30%減少するとされる[2]。
脚注
- ^ Zhuang, X. 2010. Sagittaria pygmaea. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.1. <www.iucnredlist.org>. Downloaded on 12 October 2011.
- ^ a b c d e f 草薙得一(1984)「ウリカワの生態と防除」雑草研究 29 (1), pp.11-24