インフォコム株式会社(英: INFOCOM CORPORATION)は、日本のシステムインテグレータ(ユーザー系)。帝人株式会社の連結子会社。
概説
2001年4月に、日商岩井系システムインテグレータ「インフォコム株式会社」と、帝人系システムインテグレータ「株式会社帝人システムテクノロジー」が合併し新会社としてスタート。翌年、2002年3月にJASDAQ市場へと株式上場を行う。
現在は帝人(持株会社)が株式の57.65%を保有する帝人グループのIT戦略部門であるが、帝人からのシステム受注は全体の3割程度である。
近年ではコンタクトセンター事業にも力を入れており、関連システムの開発及びコールセンター構築にも高い実績がある。その他事業では特に医療系システムで業界内の高いシェアを誇る。
また、電子書籍配信サービスの「めちゃコミック」の運営会社であるアムタスの親会社としても知られている[2][3]。
主な事業
携帯電話事業者、一般消費者、官公庁、教育研究機関、医薬医療関係の機関・企業、その他一般企業の顧客に対して情報システムの企画・開発・コンサルテーションなどの各種ITソリューションの提供
携帯電話などへのコンテンツ提供、情報通信システムの運用・管理などの各種サービスの提供
沿革
- 1983年(昭和58年)2月 - 東京都港区赤坂に日商岩井の100%子会社・日商岩井コンピュータシステムズ株式会社として発足。
- 1987年(昭和62年)6月 - 日商岩井インフォコムシステムズ株式会社に社名変更。
- 1997年(平成9年)4月 - 日商岩井インフォコム株式会社に社名変更。インフォコムサービス株式会社(現・インフォコム東日本)を設立。
- 2000年(平成12年)4月 - インフォコム株式会社に社名変更。
- 2001年(平成13年)
- 3月 - 本社を東京都千代田区神田駿河台に移転。
- 4月 - 帝人の100%子会社・株式会社帝人システムテクノロジーと合併。
- 6月 - 米国法人 Infocom America, Inc. を設立。
- 10月 - 連結子会社のティーエスティーソフトウェアを、株式会社インフォコム西日本に社名変更。
- 2002年(平成14年)
- 3月 - 日本証券業協会に店頭登録銘柄として株式を登録。
- 9月 - スイスGeneBio社と「SIB(Swiss Institute of Bioinformatics)データベース」の代理店契約を締結。
- 2003年(平成15年)
- 1月 - ADME領域の事業拡大を目的に、米国Absorption社と米国法人Lighthouse Data Solutions,LLCを設立。
- 2月 - 英国LabLogic社から薬物動態試験情報管理システム(ADME LIMS)の国内独占販売権を取得。
- 3月 - ITX、ビー・エム・エルとの合弁でジーンフロンティア株式会社を設立。
- 6月 - カナダBioinformatics Solutions社、カナダPharmaAlgorithms社、米国OmniViz社と新たに販売代理店契約を締結し、バイオサイエンス事業を増強。
- 8月 - 徳島大学発ベンチャー企業である株式会社言語理解研究所と事業提携、電子メール要約サービス(サービス「マイ☆メール」)開始。
- 10月 - インフォベック株式会社(現・GRANDIT)を設立
- 2004年(平成16年)
- 7月 - 米国SYSCOM (USA) Inc.をグループ会社化。
- 10月 - インテック・ウェブ・アンド・ゲノム・インフォマティクスとバイオサイエンス事業で包括的業務提携。東京大学との共同開発による遺伝子ネットワーク推定システム「Auto Net Finder」の販売開始。
- 11月 - 米国クリアキューブ社と販売契約締結。ブレードPCソリューション展開。
- 12月 - 日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場。米国イージェネラ社と販売代理店契約締結。次世代ブレードサーバ販売開始。
- 2005年(平成17年)
- 3月 - 株式会社イメージパートナーを子会社化。NRIサイバーパテントと知的財産権業務ソリューションで協業開始。
- 6月 - コンピュータシティをグループ会社化。
- 12月 - 株式取得によりログイット株式会社を子会社化
- 2006年(平成18年)
- 3月 - 横浜市のデータセンターを自社保有。
- 10月 - 株式取得により株式会社ドゥマンを関連会社化。
- 2007年(平成19年)7月 - プロブリッジとコールセンター事業における事業提携。
- 2008年(平成20年)
- 1月 - 株式会社イー・ビー・エスをグループ会社化。
- 7月 - 本社を東京都渋谷区(原宿)へ移転。
- 2010年(平成22年)
- 4月 - 大阪証券取引所JASDAQ市場に株式を上場
- 10月 - 大阪証券取引所JASDAQ市場(スタンダード)に株式を上場。
- 2011年(平成23年)3月 - Six Apart, Ltd.から、Movable TypeとSix Apartブランドに関する権利譲渡を受け、日本法人であるシックス・アパート株式会社を完全子会社化。
- 2013年(平成25年)
- 4月 - ネットビジネス設立準備株式会社(現・アムタス)を設立。AJS株式会社より放射線部門システム事業を譲受。
- 7月 - 東京証券取引所JASDAQ市場(スタンダード)に株式を上場。宮城県岩沼市に岩沼「みんなの家」を開設。
- 9月 - 株式会社ミュートスとの合弁会社・インフォミュートス株式会社を設立。
- 10月 - アムタスが事業を開始
- 11月 - 電子書籍ストア「ekubostore」を開始[4]。
- 2014年(平成26年)
- 3月 - 株式会社ドゥマンを連結子会社化。
- 5月 - 共同出資によりEverySense, Inc.を設立。
- 8月 - 米国にFenox Infocom Venture Company V, L.P.を設立。
- 2015年(平成27年)11月 - 株式会社ソラストとの業務・資本提携により地域包括ケア領域に進出。
- 2016年(平成28年)
- 1月 - 株式会社Bevyを関連会社化。
- 6月 - シックス・アパートの全株式を、シックス・アパート・ホールディングス株式会社に譲渡。
- 2017年(平成29年)
- 8月 - 横浜市のデータセンターを売却。
- 10月 - インドネシアにPT. GnB Accelerator Asiaの設立。
- 2018年(平成30年)11月 - 東京証券取引所第一部へ市場変更[5]。
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 4月 - インフォミュートスを吸収合併。
- 5月 - 株式会社スタッフプラスを連結子会社化[6]。韓国Peanutoon, Inc.を連結子会社化[7]。
- 7月 - 共同出資によりアルド・エージェンシー・グローバル株式会社および株式会社アムリンクを設立。
- 2021年(令和3年)
- 10月 - 株式会社メディカルクリエイトを連結子会社化。
- 11月 - 本社を東京都港区赤坂に移転。
- 2022年(令和4年)
- 4月 - 東京証券取引所プライム市場に移行。
- 11月 - 株式会社オルターブースを連結子会社化。
- 2023年(令和5年)
- 2月 - ヘルステック企業HealthMetrics Sdn Bhd. と戦略的資本・業務提携契約を締結[8]。
- 4月 - 株式会社ジェイマックシステムを連結子会社化。
- 2024年(令和6年)
- 8月7日 - ブラックストーン・グループ傘下のビー・エックス・ジェイ・シー・ツー・ホールディング株式会社が株式公開買付け(TOB)を実施し、議決権所有割合ベースで33.10%の株式を取得[9]。今後、株式併合及び自己株式取得を経て、完全子会社化を予定[10][2]。
- 10月 - 東京証券取引所プライム市場上場廃止。株式併合により株主が帝人株式会社及びビー・エックス・ジェイ・シー・ツー・ホールディング株式会社のみとなる[11]。
関係会社
連結子会社
- 株式会社アムタス - 電子コミック配信サービス「めちゃコミック」の運営等
- Peanutoon, Inc.(92.2%) - 韓国での電子コミック配信サービスの提供
- 株式会社アムリンク(66.7%) - 電子書籍分野における各種システムの企画・開発及び運営、先端技術の調査・研究開発
- 株式会社インフォコム東日本 - 情報処理サービス、ソフトウェアの開発
- 株式会社インフォコム西日本 - ソフトウェアの開発
- Infocom America Inc.(アメリカ合衆国カリフォルニア州) - 北米地域における市場調査及び情報収集
- Fenox Infocom Venture Company V, L.P.(99.0%、アメリカ合衆国カリフォルニア州) - ベンチャーキャピタル
- GRANDIT株式会社 - 完全Web-ERPの開発・販売
- 株式会社メディカルクリエイト - 医療機関の放射線部門向けシステムの企画・開発及び販売等
- 株式会社オルターブース(51.0%) - クラウドコンピューティングを活用したシステム企画・開発及び運用
- 株式会社スタッフプラス - 介護業界に特化した転職支援サービスの提供
- 株式会社ジェイマックシステム - 医療機関の放射線部門向けシステムの企画・開発及び販売等
非連結子会社
平均年齢・勤続年数・年収
(有価証券報告書調べ)
- 2020年3月 44.3歳 16.1年 771.5万円
- 2019年3月 44.2歳 15.7年 777.4万円
- 2018年3月 43.6歳 15.2年 787.7万円
- 2017年3月 43.1歳 14.2年 789.6万円
- 2016年3月 42.3歳 13.2年 779.4万円
- 2015年3月 41.4歳 12.8年 782.1万円
- 2014年3月 40.6歳 11.7年 779.0万円
- 2013年3月 39.9歳 12.6年 756.0万円
- 2012年3月 39.3歳 11.9年 755.4万円
- 2011年3月 38.5歳 11.1年 734.2万円
- 2010年3月 37.8歳 10.2年 733.8万円
- 2009年3月 37.1歳 10.5年 687.2万円
- 2008年3月 36.7歳 8.9年 731.4万円
- 2007年3月 36.3歳 8.7年 723.4万円
- 2006年3月 36.9歳 8.6年 729.8万円
- 2005年3月 35.8歳 8.0年 764.7万円
- 2004年3月 35.6歳 7.5年 779.9万円
ゲーム
その他の情報
社内に専用のマッサージ師が常駐し、無料でマッサージを受けられる[12]。
脚注
外部リンク