イチリンソウ(一輪草、学名:Anemone nikoensis Maxim.[1])は、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。
特徴
根茎は横に這い、多肉質でところどころ紡錘状にふくらむ。匍匐枝をだし、しばしば群生する。茎につく葉は鞘状に広がった柄を持って3枚が輪生する。小葉は3出複葉で、羽状に深く裂ける。花期は4-5月、花茎の高さは20-30cmになり、直径4cmの花弁状の萼片を持つ花を1個、花茎の先端につける。萼片は白色でふつう5-6枚、裏面は紅色を帯びる場合がある。花弁はない。根出葉は1-2回3出複葉で、小葉は羽状に深く裂ける。
花茎の先に花を一輪咲かせることから、イチリンソウ(一輪草)という[2]。
分布と生育環境
本州、四国、九州に分布し、落葉広葉樹林の林床や林縁に生育する。同属のニリンソウと同じで、葉や茎は早春に地上部に出現し、初夏には枯れるスプリング・エフェメラル。煮沸して有毒成分を抜き、食用にしているニリンソウと花等が似ているが、他のキンポウゲ科の植物同様に、有毒物質を含有している。ニリンソウよりも含有量が多い為に、食用には向かない。
下位品種
- ヤエイチリンソウ Anemone nikoensis Maxim. f. plena Sugim.
- ムラサキイチリンソウ Anemone nikoensis Maxim. f. violacea Hayashi
脚注
- ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “イチリンソウ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2016年6月25日閲覧。
- ^ 『街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本』p.131
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
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外部リンク