のみバスは、石川県能美市のコミュニティバス。北陸鉄道グループの北鉄白山バスに運行を委託している。
概要
根上町では「ぐるっとバス」、寺井町では「コミュニティバス」、辰口町では「辰ちゃんバス」といったコミュニティバスの運行を行っており、それらが起源となっている。
その後、上記3町が能美市に合併したのを機に旧3町を結ぶ「連携バス」、旧3町各地区をそれぞれ巡る「(旧町名)地区循環バス」を制定し、試験運行(運行委託先は加賀白山バスと小松バス)を行ったのち2008年(平成20年)4月1日より本格運行を開始した(運行委託先は加賀白山バス1社のみに変更)。
運賃は1乗車100円[1]。別ルートに乗り継ぐ場合は運転手に申し出て「乗り継ぎ券」を発行してもらうと当日に限り乗り継いだバスの運賃が無料になる。
沿革
以下、各年のダイヤ改正について記載する。
- 2009年
- 連携バス日中便が寺井駅(当時)西口に、朝夕便が辰口リサイクルセンターにそれぞれ停車。根上地区循環バスでは、山口方面に浜町春日神社前に、寺井地区循環バスでは、長野方面に大長野体育館に、辰口地区循環バスでは、岩内方面に辰口リサイクルセンター、和気方面に鍋谷八幡神社の各停留所が新設。
- 2010年
- 連携バスに緑ヶ丘コミュニティセンターが新設。芳珠記念病院、九谷陶芸村停留所が移設。辰口地区循環バスでは、緑ヶ丘方面に緑ヶ丘10丁目を新設。また、岩内方面の出口と宮竹方面の灯台笹はそれぞれ移設。寺井地区循環バスでは、長野方面では、九谷焼資料館が九谷陶芸村に、わだやま荘がふるさと交流センターに改称。
- 2012年
- 寺井駅西口〜浜小学校西側にかけての市道南中央線が供用開始となったことに対応し、一部ルートの変更が行われた。このほか停留所名改称も行われ、根上庁舎が浜小体育館に、辰口庁舎が能美市役所に、寺井健康福祉センターが能美市健康福祉センターに、寺井庁舎から寺井中央にそれぞれ変更。また、日曜日の日中4往復が1年間の試験運行として、寺井中央を通らず粟生町内〜秋常山古墳群を経由するルートに変更。
- 2013年
- 先端大5時45分→寺井駅(現・能美根上駅)6時35分の早朝便を増便。また、日曜日のみ試験運行した日中ルートの寺井北部地区(東任田→石子間)を1年間試験運行。
- 2014年
- 連携バスのルートを新設。以前は寺井駅→寺井中央→辰口福祉会館→先端大学の南側を走っていたが、新たに北回り便と直行便を新設し、今まで走っていた日中ルートを南回り便に変更された。これによって、根上地区の赤井方面、辰口地区の徳久方面、緑が丘方面は、連携北回りに移設するため廃止。また、寺井地区では、長野方面と粟生方面を一つに統合して、長野先回りと石子先回りに変更された。また、寺井地区ではマリータウンまで延伸された。
- 2015年
- 今まで連携北回りに組み込まれていた赤井方面を根上地区循環バスに変更。寺井地区循環バスでは、今まで一つのルートで走っていた長野先回りと石子先回りを2つのルートに変更し、長野方面と粟生方面に戻った。
- 2017年
- 連携北ルートでは、吉光東、芳珠記念病院、クアハウス九谷経由にルート変更。また直行ルートでは、辰口図書館前を新設し、能美市立博物館、辰口図書館へのアクセスを改善。寺井地区循環バスでは、吉光神社前バス停→吉光東バス停に変更。また、長野保育園バス停が廃止になった。
- 2020年
- 今回ののみバスの再編では、各地区の循環バス・連携バスのルートを1ルートに集約して、より分かりやすいダイヤに見直された。循環バスでは、根上地区・寺井地区・辰口地区を1ルートに集約して、平日は1時間に1本、土休日は3時間に1本とした。根上地区では新たに平日で朝と夕方ルートの各1便が設定されている。寺井地区では、起終点を亀齢荘から寺井中央に変更。辰口地区では、これまで組み込まれていた連携バスの日中の北ルートを分離し、辰口福祉会館を起点に徳久・緑ヶ丘地区を循環する形になった。そして新たに辰口福祉会館から和気・坪野・大口・和佐谷町の山間部を経由して鶴来駅に向かう、さとやまルートが新設された。連携ルートでは日中ルートは、1時間に1本運行されている。起終点では先端大学まで行くようになった。さらに連携ルートの朝・夕方ルートでは、特急ルートが新設された。そして、土休日のみ運行する観光ルートも新設された。土休日は1日5便が運行されている。
現行路線
連携ルート
- 朝夕・南廻り : 能美根上駅 - 寺井中央 - 緑ヶ丘一丁目 - 宮竹小学校 - 先端大学
- 朝夕・北廻り : 能美根上駅 → 寺井史跡公園 → 徳久 → 宮竹小学校 → 先端大学
- 朝夕・北廻り : 鶴来駅 → 先端大学 → 宮竹小学校 → 徳久 → 寺井史跡公園 → 能美根上駅
- 朝夕・特急 : 能美根上駅 - 寺井史跡公園 - 寺井中央 - 湯野小学校 - 宮竹小学校
- 朝・寺井高校 : 能美根上駅 - 福岡 - 寺井高校
- 朝・寺井高校 : 能美根上駅 - 福岡 - 寺井高校 → 寺井中央
- 日中 : 能美根上駅 - 寺井中央 - 市博物館 - 辰口福祉会館 - 能美市役所 - 宮竹小学校 - 先端大学
連携ルートのナンバリングはRE。
循環ルート(根上地区)
- 能美根上駅 - 能美市立病院 - 山口 - 吉原釜屋 - 福島北 - 赤井 - 中ノ江 - サンタウン - 根上ショッピングタウン - 能美根上駅
根上循環ルートのナンバリングはNE。
循環ルート(寺井地区)
- 寺井中央 - 東任田 - マリータウン - 寺井南 - 佐野 - 亀齢荘 - 末信 - 寺井中央
寺井循環ルートのナンバリングはTE。
循環ルート(岩本•高座方面)
岩本方面
辰口福祉会館→アルビス辰口店→出口•宮竹→岩本
高座方面
辰口福祉会館→芳珠記念病院→辰口中央小学校→徳久→高座
岩本方面&高座方面は折り返し地点を設定しての往復循環バスとなっています。
循環ルート(坪野•鍋谷方面)
坪野方面
辰口福祉会館→和光台→寺畠→坪野
鍋谷方面
辰口福祉会館→芳珠記念病院→寺畠→鍋谷
坪野方面&鍋谷方面は折り返し地点を設定しての往復循環バスとなっている。
観光ルート
- 能美根上駅 - 松井秀喜ベースボールミュージアム - 能美根上駅 - 市博物館 - 九谷陶芸村 - いしかわ動物園 - 辰口温泉口 - 市博物館 - 能美根上駅
観光ルートのナンバリングはKA。
車両・デザイン
導入当初は、車体に「Nomi Bus」とアルファベットを記載し、車両によってカラーリングを変えたデザインを採用した。車両は日野・リエッセならびに日野・ポンチョを使用(前者は2019年時点で退役)。
2019年、のみバスが運行を開始して10年が経過したことに伴い、運行を開始した2008年生まれの能美市内の小学生にデザインを考案。新しいデザインには、市内の小学校8校の在校生が考案した8つの絵柄を採用している[2]。
また、同時に「のみバス」のロゴタイプを変更し、新たに能美市のマスコット「ひぽ能ん」と「ゆず美ん」も描かれている(写真参照)。
利用状況
平成29年版能美市統計書によると、2011年から2016年までの年間の乗車数は以下のとおりとなっている[3]。
年間乗車人数推移
|
年度
|
根上地区循環バス
|
寺井地区循環バス
|
辰口地区循環バス
|
連携バス
|
2011年
|
29,216
|
18,791
|
22,093
|
104,245
|
2012年
|
27,153
|
18,701
|
22,175
|
106,731
|
2013年
|
25,647
|
15,337
|
20,687
|
113,355
|
2014年
|
17,926
|
16,795
|
13,202
|
107,215
|
2015年
|
22,655
|
14,547
|
10,674
|
110,832
|
2016年
|
23,263
|
14,014
|
13,742
|
108,028
|
脚注
外部リンク