『いつも上天気』(いつもじょうてんき、It's Always Fair Weather)は1955年のアメリカ合衆国のミュージカル映画である。
概要
当初は、1949年に公開された『踊る大紐育』の続編として構想されていた。しかし、MGM製作部門のチーフだったドア・シャリーが前作に出演したフランク・シナトラとジュールス・マンシンの起用に難色を示した[3]ため、3人の水兵を兵隊に設定変更、ジーン・ケリーが主人公なのはそのままに、シナトラ、マンシンに当たる役は、それぞれマイケル・キッド、ダン・デイリーが演じた。そして、前作の3人娘の代わりにシド・チャリシー、ドロレス・グレイが出演している。
当時すでにMGMミュージカルの黄金期は過ぎていたこともあり、前作ほどの評判は及ばなかったが、ダンスシーンの多くが後にオムニバス『ザッツ・エンターテインメント』で取り上げられるなど、映画の出来そのものは前作に見劣りしない。
ケリーがローラースケートを履いてニューヨークで唄い踊るシーンは特に有名で、『レオン』では主演のジャン・レノが名画座でそのくだりを見ているシーンが登場する。
2019年現在、日本国内でのDVD、BDの発売は行われていない。
ストーリー
第二次世界大戦後、除隊したテッド、ダグ、アンジーの3人の兵隊が帰還船の着港したニューヨークにあるティム親爺の酒場で10年後の再会を誓って別れた。そして10年後の1955年、テッドはボクシング選手キッドのマネージャーとなり、ダグはテレビ局の重役に、アンジーは小さいハンバーガー屋の亭主になっていた。それぞれの人生の歩み方はあまりに違っており、3人は再会したもののお互いどこかしっくりこなかった。その後3人で行ったレストランでテッドはジャッキーという女性と知り合い、彼女が演出する人気テレビ番組「真夜中のマデリン」のリハーサルを見に行くことに。そこで、彼女は自身の担当するコーナーがぱっとしないため、彼ら3人を番組に出演させようといろいろ作戦を立てる。ダグは会社の上役に掴えられ、、ジャッキーはテッドを、番組の出演者であるマデリンはアンジーをそれぞれ放さないことになった。そしていよいよ番組が始まる。と同時に、過去のボクシング試合のもつれから、テッドを追って来たチャーリーとその一味が乱入したので番組は大乱闘へ。そこで3人は昔の戦友時代に帰ってチャーリーらを全員倒してしまった。そして3人には友情が戻り、テッドはジャッキーと結ばれ、最後はお互い帰路につくのだった。
キャスト
スタッフ
日本語版
出典
- ^ a b The Eddie Mannix Ledger, Los Angeles: Margaret Herrick Library, Center for Motion Picture Study .
- ^ See also 'The Top Box-Office Hits of 1955', Variety Weekly, January 25, 1956
- ^ 前者は評判が悪かったため、後者はもはや観客に人気がなかったためとされる。
外部リンク
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