陳情令 (ちんじょうれい、原題: 簡体字: 陈情令; 拼音: Chén Qíng Lìng) は、2019年6月27日から8月20日に渡り、中国の動画配信サービステンセントビデオで放映されたウェブドラマシリーズである。[1]
原案・原作は墨香銅臭作のファンタジーBL小説『魔道祖師』。原作は中国国内で、BLジャンルの中でも特に仙侠小説[2]に当たる作品である。[3]
主演は中国の若手俳優である肖戦(肖战)及び王一博。 [4][5] シリーズを通じて肖战及び王一博が演じる若き仙術者が「16年前の過去」から「現在」に至るまでの一連の怪事件の謎を解き明かし、真犯人を追い詰めていく様を描く。[6]
脚本化の際、中国での検閲事情のため、原作中の直接的なBL表現は全て除かれた。[7] 本作に登場する仙侠ジャンルに特徴的な用語については、魔道祖師の項も参照。
天下は強大な力を誇る温氏に支配されていた。温氏は五大家の一つでありながらも、その他四大家である藍氏、江氏、聶氏、金氏に勝る力を持っていたのだ。そんな中、江氏宗主の義子として育てられた魏無羨(Wei Wuxian)は、藍氏の誉れ高き第二公子・藍忘機(Lan Wangji)と、ある一件をきっかけに固い絆を結ぶ。正義の志を同じくする二人は、各地で起こる怪事件の謎を共に探り始める。次第に、四大家に対する温氏の邪悪な陰謀が明らかになるのだが…。
そして16年後、かつて罪人として殺されたはずの魏無羨が、莫玄羽(Mo Xuanyu)としてこの世に再び現れた。無二の友・藍忘機との再会を果たした彼は、各地で起こる怪事件の謎を解き明かし、「16年前の過去」から「現在」に至るまで、誰が本当の悪であったのかを追求し始める。[8]
当初、2019年6月27日の初回以降、毎週木曜日及び金曜日に各2話ずつの放映が予定されていた(VIP会員は2話以上視聴可能、放映初日に関しては一気に6話分の視聴が可能であった)。ただし、2019年6月30日以降月曜日から水曜日までの連続放映に変更となることが公式Weiboで発表され、この結果最終話の放映は8月20日となった。なお、VIP会員向けに8月7日には全エピソードが公開されることが、7月29日に行われたファンミーティングで発表された。
日本語字幕および吹替翻訳は本多由枝。配給はソニー・ミュージックソリューションズ。
日本では2020年3月19日より、WOWOWで放映が開始された[9][10]。同局で2022年1月4日から、「陳情令」スペシャル特集[11]として、本編にスピンオフ2作品を挟み放送された。 同年4月14日から、WOWOWにて日本語吹替版が日本初独占放送[12]された。
本拠地は蓮花塢。家紋は九弁蓮。家訓は『成せぬを試みてこそ成せる』。船を交通の道具とする。
本拠地は雲深不知処。家紋は巻雲紋。家祖は元々僧侶だったが還俗し、琴の音を様々に用いる現在の藍氏の基礎を築いた。直系の弟子は抹額と呼ばれる紐状の額当てを着けており、父母と妻子以外に触らせてはいけないことになっている。三千条(後に四千条)に及ぶ家訓があり、門下の仙師はこのすべてを厳しく教え込まれる。琴の音を用いて器物に問いかける『問霊』という秘法を伝えている。
本拠地は金鱗台。家紋は金星雪浪牡丹紋。先祖は皇室の出。直系の弟子は額に朱砂を着けている。五大世家の中では最も裕福で豪奢な暮らしをしている。
本拠地は不夜天城。家紋は太陽紋。一族には好戦的な者が多い。温氏討伐の戦いを"射日の征戦"と呼ぶのは、温氏の家紋が太陽紋であることに由来する。かつて、医術を専門とする分家が大梵山に居を構えていた。
本拠地は不浄世。家紋は獣頭紋。家祖が屠殺を生業としていたため、仙門百家には珍しく、剣ではなく刀を扱う。歴代家主の刀は強い殺気を帯びており、どの家主も自身の刀に影響され錯乱して死ぬとされている。清河は岐山のふもとに位置する。
脚本執筆、世界観の設定や美術設定、撮影セットの準備など、製作準備期間は約2年半に及んだ[17]。2018年3月に作品の制作が発表され[4]、4月に主演として肖戦と王一博が発表された[5]。 肖戦は楊夏(チーフプロデューサー)の友人の推薦で、王一博はオーディションで、それぞれ主役に抜擢された。 脚本は、楊夏を筆頭とした、鄧窅瑜、馬競、郭光韻によるチーム制がとられた。プロデューサー陣は楊夏、方芳、王儲、劉明軼の四人で構成された。なお、今作において楊夏は美術監督も務めている。[18] 撮影期間は2018年4月から同年8月[5][19]。 クランクインの2週間前から、キャストは台本読みや殺陣の練習のために集合していた。[20]
劇中歌の主な作曲家は林海である。[21] エンディングテーマに使用されている主題歌・無覊(簡体字表記:无羁)[22]は、劇中では忘羡というタイトルになっている。2019年7月8日には主題歌及びその他の楽曲が《陈情令 国风音乐专辑》というアルバムに収録され、中国の音楽配信サイト・QQ Musicで公開された。劇中歌のアルバムはApple Musicなどのストリーミングサービスでも配信されている。[23]
2019年8月19日にはQQMusicが、上記アルバムの売り上げが1500万部に到達したことを発表した。これは近年では最高レベルの売り上げ数であり、電子配信のアルバムとしては歴代で15位の売り上げを記録した。
タイ及びインドネシアにおいて、テンセントビデオの配信サービスであるWeTVを通じ、現地語字幕をつけて放映された。韓国でも放映された[24]。また、これ以外にもViki (ウェブサイト)やODC 、YouTubeなどの動画配信プラットフォームで世界中に放映された(英字幕あり)[25]。
ドラマの配給元であるテンセントビデオから、スピンオフ作品として2本の映画が放映された。
日本では動画配信サイト楽天TV、TELASA等で配信されている。 WOWOWでは、2022年1月4日から「陳情令」スペシャル特集[26]として本編に挟み、同月21日に2作品が連続放送された。両作共に、日本語字幕翻訳は本多由枝。
温寧と藍思追の旅を描くスピンオフ作品。
聶兄弟と金光瑶の三人にスポットを当てるスピンオフ作品。
・「陳情令」ドラマ公式サイト
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