第557気象航空団 (だい557きしょうこうくうだん 557th Weather Wing)はアメリカ空軍 の組織。アメリカ軍 の主たる軍事気象 センターである。アメリカ空軍 、アメリカ陸軍 、統合作戦、統合軍 、国家情報機関、国防長官 に世界各国の気象状態の状況認識 を提供する。司令部をネブラスカ州 ベルビュー のオファット空軍基地 に置いている。
航空団 と隷下の飛行隊は、気象予報、気候、宇宙天気予報 を含む全ての気象情報データを収集、分析、報告書の作成を行っている。
任務
第557気象航空団の任務は、いつでも、どこでもアメリカ空軍 に気象情報を提供することである。航空団には、1,800人以上の現役、予備役、文官職員、契約スタッフが配属されている。司令部をネブラスカ州 オファット空軍基地 に置き、年間予算は1億7,500万ドルである。気象予報は、気象調査予報モデルや統合モデル などの数値予報 を主とする気象調査・予報モデル を用いている[ 3] [ 4] [ 5] 。
組織
概要
第557気象航空団は、司令部、2個飛行群、3か所の管理局、5か所の太陽観測所から組織されている。中核となる第1気象飛行群 と第2気象飛行群は、いずれもオファット空軍基地 に司令部を置いている。
飛行群
第1気象飛行群は、各州の戦闘気象予報を担当し、アメリカ空軍 に所属する他の気象飛行隊を監督し、同期させる。所属の各飛行隊は、アメリカ本土 の指定された管轄区域の気象予報を担当する。イリノイ州 スコット空軍基地 の第15作戦気象中隊 は、アメリカ北部と北東部を担当する。アリゾナ州 デビスモンサン空軍基地 の第25作戦気象中隊 は、アメリカ西部を担当する。ルイジアナ州 バークスデール空軍基地 の第26作戦気象中隊 は、アメリカ南部を担当する。また、第26作戦気象中隊は、士官や下士官、兵士の訓練も担当する。
第2気象飛行群は、空軍戦略気象予報センターとして2億7,700万ドルを投じたコンピューター複合施設の運用、維持、保守を担当している。そして、ネットワークやアプリケーションを通じて、軍事作戦の全範囲にわたる任務の計画と実行のために、地球上、宇宙空間、気候学に関する世界的な気象情報を統合軍 と国防総省 の意思決定機関や、その他の国家機関、同盟国に提供する。第2気象飛行群は、フロリダ州 ハルバート・フィールド の第2気象中隊 、第2システム運用中隊、第2戦闘気象システム中隊、ノースカロライナ州 アシュビル の第14気象中隊 で構成されている。第2気象中隊には、分遣隊が運用する4か所の太陽観測所が含まれている(第1分遣隊:西オーストラリア州 リアマンス空軍基地 、第2分遣隊:マサチューセッツ州 サガモアヒル電波天文台 、第4分遣隊:ニューメキシコ州 ホロマン空軍基地 、第5分遣隊:ハワイ州 カエナポイント宇宙軍基地 )。
管理局
運用・訓練・評価局(A3)は、気象スペシャリストの技術訓練を行い、キャリアを通しての訓練計画の開発と新たな機器やコンピューターシステムの運用訓練を監督する、AFWWS技術訓練プログラムを構築し、中隊の部隊標準化と評価システムの調整を行う。
コミュニケーション局(A3)は、通信と情報システム、情報保障、中隊のための情報管理、ドクトリン、部隊運用方針、運用手順、専門的知識・技術的知識・管理上の必要な知識の開発のための方針を、第557気象航空団に提供している。通信、情報ポリシー、ガイダンス、管理、運用、ソフトウェア開発、通信・コンピューターシステムの保守も担当し、国防総省 およびその他の政府機関に収集的な気象レポートを提供する。全てのアメリカ軍 部隊に対し、標準的な気象システムおよびコンピューターシステムの計画、プログラミング、予算編成、取得、維持管理は指示する。
戦略計画・要件・プログラミング局(A5/A8)は、A3局とともに全てのアメリカ軍 部隊の標準的な気象システム及びコンピューターシステムの計画、プログラミング、予算編成、取得、維持管理を支持する。また気象能力に関する各装備品は、A8部門が主管である。局は、3つの生産センターによって実施される能力開発の調整も担当し、統一的に空軍気象兵器システムに同期させる。
司令部
トーマス・S・ムーアマン中将ビルディング 航空団の司令部が入るトーマス・S・ムーアマン 中将ビルディングは、2,670万ドルを投じて建設され、総面積は18万8,000平方フィート(17,500平方メートル)である。3階建ての建物は、1,100人の人員が勤務できるように設計されており、現在スタッフが段階的に旧本部ビルから移転してきている。2011年までにはフル稼働する予定である。
隷下部隊
特筆のない限り、隷下の部隊は、第557気象航空団と同じネブラスカ州 オファット空軍基地 に配置されている。[ 6] [ 7]
歴史
部隊名の変遷
1943年4月14日、飛行管制コマンド気象航空団として編制
1943年7月6日、陸軍航空軍気象航空団に改称
1945年7月1日、陸軍航空軍気象局に改称
1946年3月13日、航空気象局に改称
1997年10月15日、空軍気象局に改称
2015年3月27日、第557気象航空団に改称[ 1]
上位部隊その変遷
1943年4月14日、飛行管制コマンド
1943年7月6日、アメリカ陸軍航空軍
1946年3月13日、航空輸送コマンド
1948年6月1日、軍事航空輸送コマンド(のちに軍事空輸コマンドに改称)
1991年4月1日、アメリカ空軍
2015年3月17日、第12空軍
2019年10月29日、第16空軍 [ 8]
司令部の変遷
部隊表彰と戦役
空軍優秀組織表彰
その他の表彰
戦役
戦役リボン
戦役
日付
脚注
碑文なきアメリカ戦域
1943年4月14日 – 1946年3月2日
飛行管制コマンド気象航空団、陸軍航空軍気象航空団 (その後、陸軍航空軍気象局、航空気象局と改称)[ 4]
関連項目
脚注
注釈
参考文献
ジョナソン, ジョアン・A (1955). “Weather and Communications, Chapter 11 The AAF Weather Service”. In Craven, Wesley F; Cate, James L. The Army Air Forces in World War II . VII, Services Around the World . イリノイ州 シカゴ : シカゴ大学 報道センター. OCLC 704158
マーカス, リタ・M; ハルベイゼン最上級曹長, ニコラス・F; フラー, ジョン・F (1987). Matthews, James K.; Gustin, Joylyn I.. eds. Air Weather Service: Our Heritage 1937-1987 . スコット空軍基地 (イリノイ州 ): 空軍気象局. OCLC 18406969 . https://www.airweaassn.org/reports/Air%20Weather%20Service-Our%20Heritage,%201937--1987.pdf 10 June 2017 閲覧。
外部リンク
アメリカ空軍 United States Air force 主要部隊
主要機関
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