地蔵寺は、和歌山県伊都郡九度山町椎出にある高野山真言宗の寺院。玉椎山東洋院地蔵寺。椎出厳嶋神社の別当寺。門前を世界遺産である高野山へ繋がる槇尾道(まきおみち)が通っている。
歴史
建立は不詳であるが、1107年(嘉承2年)に書写され、僧・経真に供養された大般若経(288巻)を所蔵するため、建立されたのはそれ以前と考えられる。
諸堂・伽藍
室町時代には堂塔を持つの七堂伽藍が存在していたが、現在は庫裡、本堂(旧・地蔵堂)、薬師堂(旧・本堂)、大日堂、うかがい地蔵堂がある。
地蔵寺所蔵の美術工芸品のうち2点が九度山町により文化財に指定されており、大般若経288巻が1980年(昭和55年)に、薬師堂に安置されている木造聖観音菩薩坐像が1987年(昭和62年)にそれぞれ指定を受けている[1]。
椎出厳嶋神社
もとは椎出村の産土神であったが、1911年(明治44年)、町内にある上古沢の厳島神社に合祀され、社殿のみが当地に残された。江戸時代後期の社号は「辨財天社」と記されている。
関連施設
地蔵昇龍
「地蔵昇龍」は庫裡の天井に配されている天井画で、3.6メートル四方の昇龍が珠玉を掴み、頭に本尊である地蔵菩薩を乗せて天上を駆け巡る情景を描く[2]。大阪府在住の画家により2015年(平成27年)11月から制作が始められ2016年(平成28年)に奉納された[2]。
文化財伝承館「ふれあい」
伝承館には「鬼の舞ミュージアム」が設けられ、代々伝わる衣装や太鼓のレプリカや貴重な資料が展示されている。
主な年中行事
毎年お盆の時期の8月16日には椎出鬼の舞が開催され、和歌山県の無形民俗文化財に指定されている。
交通アクセス
- 鉄道
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脚注
出典
関連項目
外部リンク