南樺鉄道(なんかてつどう)とは、かつて樺太南部の、樺太大泊郡千歳村にあった鉄道省樺太東線新場駅から留多加郡留多加町の留多加駅の間を結んでいた私鉄である。
概要
王子製紙の子会社。自動車業(125.8km)を兼営しており自動車収入が多かった[1]。王子製紙の所有する森林地帯は留多加川上流にあり原木は流送されて、河口からはポンポン船により大泊工場まで搬送していた。その輸送を鉄道輸送にするべく南樺鉄道が建設された。当初は大泊工場への輸送が目的であったが、後に旅客小荷物並びに一般貨物輸送も開始した。
路線データ
- 路線距離:新場駅 - 留多加駅間:18.6km
- 軌間:1067mm
- 電化区間:なし(全線非電化)
輸送・収支実績
年度
|
輸送人員(人)
|
貨物量(トン)
|
収入(円)
|
1935 |
40,360 |
96,857 |
110,893
|
1936 |
35,759 |
79,153 |
94,800
|
- 『年報』昭和10年度版、昭和11年度版、樺太庁鉄道事務所
運行状況
1日4往復全線45分すべて混合列車
- 「樺太国有鉄道列車時刻表 昭和14年4月15日改正」『満州朝鮮復刻時刻表』新潮社、2009年
沿革
駅一覧
車両
バス路線
- 南樺鉄道は、以下のバス路線も有していた。
- 留多加 - 新場 - 豊原 43.5km
- 留多加 - 並川 - 豊原 37.8km
- 留多加 - 大泊 38.1km
脚注
- ^ 『営業案内. 昭和10年度』山一証券(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 日本全国諸会社役員録. 第34回(国立国会図書館デジタルコレクション)
参考文献
関連項目
外部リンク