八坂神社(やさかじんじゃ)は福岡県みやま市瀬高町上庄に鎮座する神社。旧社格は県社。
明治以前の旧称は瀬高祇園宮、または瀬高上庄祇園宮。このために俗称「上庄の祇園さん」で親しまれる。
祭神
素盞鳴尊、応神天皇、武内宿禰公、和田住尊を祀る。
由緒
1176年(安元2年)に宇都宮弥三郎の子、小太郎中次と重国により勧請されたという。1596年(文禄5年)の石高は『寺社領高覚書』(立花家文書の一つ)に瀬高上庄村内30石とある。また、立花親茂(後の立花宗茂)より50石寄進される。
関ヶ原の戦いによる敗戦で宗茂が改易され、田中吉政が柳河藩に入封するが、50石を安堵される。「田中筑後守殿家人数並知行付帳」では「58石 瀬高祇園領」とある。
田中氏が無嗣断絶になると立花宗茂が再度柳河藩主になる。1621年(元和7年)に宗茂により社殿再建される。「延宝九酉年知行取無足扶持方共」(1681年頃の史料)に「同断(50石)瀬高祇園宮社領」と「3石3舛1合 (瀬高祇園宮)宮司」とある。『旧柳川藩誌』では境内の広さ4町8反余りとある。
明治の神仏分離令により名称を八坂神社に変更。
祭祀
祭礼は4月16日。また、7月24日から25日(旧来は6月1日から同月11日)にうう人形さんの祭礼がある。
江戸時代には柳河藩領内の多くの神社同様に旧暦6月15日に祇園会が行われ、瀬高上庄祇園宮の祇園会の場合は柳河藩家老が代参した。
文化財
(括弧内は指定の種目と年月日)
福岡県指定
- 大人形・大提灯(有形民俗文化財、昭和31年1月16日)
参考文献
- 『日本歴史地名大系第41巻 福岡県の地名』(平凡社、2004年10月20日初版)
- 「柳川市史別冊 図説立花家記」(柳川市史編集委員会編集、平成22年3月30日発行)
- 「柳川歴史資料集成第3集・柳河藩分限帳」(平成10年(1998年)3月20日発行、柳川市史編集委員会)
外部リンク