『仕事と日』は、財産をめぐって争っていた弟のペルセースに語りかける形で、まず女神エリス、パンドーラー、人類の5つの時代(黄金時代、銀の時代、青銅時代、英雄時代、鉄の時代。Hesiod's Five Ages参照)の神話を語り、続いて、誠実な労働生活の助言・叡智・処世術を教え、汚い金儲け・怠惰・(弟ペルセースに有利な判決を下した)不正な裁判官を非難する。ヘーシオドスは、正義も不正も、地上を見回る不死なる神々にはお見通しで(『仕事と日』250)、労働はすべての善の源と見なされ、神々も人間も、ミツバチの巣の中で何もしないごくつぶしのミツバチに似た働かざる者を憎んでいる(300)と語っている。