鋼索線(こうさくせん)は、京都府八幡市のケーブル八幡宮口駅からケーブル八幡宮山上駅までを結ぶ京阪電気鉄道のケーブルカー。石清水八幡宮参道ケーブルと呼ばれている。男山の山上にある石清水八幡宮への足となっている。
2019年(令和元年)10月1日に、当線の八幡市駅をケーブル八幡宮口駅に、男山山上駅をケーブル八幡宮山上駅に、通称を男山ケーブルから石清水八幡宮参道ケーブルに変更した[1][2]。なお、京阪本線車内では「参道ケーブル」と案内されている。
短距離ながらトンネルが2箇所あり、京阪にはこの他に、山岳トンネルとしては京津線の逢坂山トンネルがある。また、途中に全長108.7 mの男山橋梁(トレッスル橋[3])があり、車両の行き違いはこの橋梁とトンネルに跨がる区間で行われる。
2001年(平成13年)に車両が更新され、2019年6月に車両のデザインが変更された[2]。
2007年4月以降、京阪の路線で唯一「ICOCA」や「PiTaPa」などの全国相互利用サービスに対応した交通系ICカードが使用できなかったが、2020年6月1日に導入された[4]。
通常時は30分間隔の運行で、所要時間は約3分。乗客がいる場合にのみ運行される不定期列車を含めると15分間隔である。例年、大晦日と石清水祭前夜は、終夜運転が行われる[6]。正月の多客期は12.6 km/h、それ以外の閑散期は8 km/hの2速度で運転できるようになっており、正月三が日には速度を上げて約3分間隔の頻発運転が行われる。終発は通常18時45分発だが、正月三が日には20時00分まで繰り下がる。
運賃は片道300円。
ケーブル八幡宮山上駅には改札は無いため、上り下り共に下のケーブル八幡宮口駅で切符の扱い、精算をする。
運賃の取り扱いは、次のようになっている。
京阪線各駅からケーブル八幡宮山上駅までの乗車券を発売しているが、かつては大津線各駅でもケーブル八幡宮山上駅までの乗車券を発売していた。
1926年(大正15年)、男山索道によって開業した。男山鉄道に社名変更後、京阪電気鉄道の子会社となった。戦時中の1944年(昭和19年)に廃止され資材が供出されるが、戦後の1955年(昭和30年)に京阪電気鉄道直営で復活した。
男山索道の資本金は150万円と会社の規模に対して過大であり、建設費も他の鋼索鉄道と比べて割高であった。これは観光地などの有望な路線の免許を取得し、さらに自前で鉄道を建設して高値で転売するためであった。この会社の重役である野田儀一郎[7]はかつて才賀藤吉率いる才賀電機商会で支配人[8][9]をつとめていた人物であり、破綻後は独立してこのような商売をしていたと見られる。 京阪電気鉄道の太田光凞社長はそういう状況は把握しながらも未開業の路線の免許[10](大山崎 - 長尾間、1927年6月免許)を押さえられており競争線防止のために、そのままにしておくこともできず、やむをえず買い取ることになったという[11]。
京阪本線 - 中之島線 - 交野線 - 宇治線 - 鴨東線
京津線 - 石山坂本線
鋼索線(石清水八幡宮参道ケーブル)
新京阪線 - 十三線 - 千里山線 - 嵐山線
和歌山線
梅田線
鉄道事業法(旧地方鉄道法)に拠る路線のみ。★印は施設内路線。*印は期間限定路線。
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