七所神社(ななしょじんじゃ)は、愛知県名古屋市南区笠寺町天満12に鎮座する神社。笠寺七所神社(かさでらななしょじんじゃ)とも呼ばれる。本殿が登録有形文化財。
7柱の祭神を祀っていることが名称の由来である[1]。
祭神
由緒
創建年は不詳だが、承平年間(931年-938年)の創建と言われる[2]。天慶3年(940年)、平将門が降伏祈願のために熱田神宮から勧請したと伝わる[1]。
本殿の再建年代は不詳だが、口伝では大正時代とされている[3]。太平洋戦争末期の名古屋大空襲では拝殿と祭文殿が焼失(後に再建)したが、本殿は空襲の被害を免れた[2][3]。
戦後の名古屋市で復興した神社本殿の多くは神明造で再建され、流造で再建された場合でも屋根は瓦葺または銅板葺である場合が多い[2]。流造で檜皮葺という七所神社本殿は名古屋市において貴重であるとされる[2]。
1959年(昭和34年)9月に伊勢湾台風では本殿が大きな被害を受け、庇の屋根は根本的な修復がなされていない[2][3]。2018年(平成30年)11月2日、本殿が登録有形文化財に登録された[4]。
境内
建物の配置は尾張造という様式であり、本殿、祭文殿、拝殿が北から南に一直線に配置されている[3]。
名古屋市緑区や南区、豊明市、東海市、大府市の一部の祭礼には猩猩(しょうじょう)の人形が登場する[5]。南区周辺には明治初期ごろに伝わったとされ、七所神社の祭礼にも猩猩が登場する。
文化財
登録有形文化財
- 本殿 - 木造平屋建、檜皮葺。建築面積4.0㎡。大正前期竣工。
現地情報
- 所在地
- アクセス
脚注
- ^ a b 七所神社 名古屋市
- ^ a b c d e 七所神社本殿 愛知県
- ^ a b c d 『保存情報4』日本建築家協会東海支部愛知地域会保存研究会、2023年、138-139頁。
- ^ 七所神社 文化遺産オンライン
- ^ 「なごや特走隊 猩々人形がなぜ祭りに 鳴海の酒文化が影響か 豪華な山車なくても安価で楽しめた」『中日新聞』中日新聞社、2006年12月18日。
参考文献
- 『保存情報4』日本建築家協会東海支部愛知地域会保存研究会、2023年。
関連項目
外部リンク