レクサム・アソシエーション・フットボール・クラブ(英: Wrexham Association Football Club)は、ウェールズの都市レクサムを本拠地とするサッカークラブである。2024-25シーズンはEFLリーグ1(3部相当)に所属。
来歴
ウェールズのレクサムに本拠地を置くクラブではあるが、イングランドのサッカーリーグに参戦している。1864年創設のウェールズ最古のプロクラブであり、世界でもクリスタル・パレスFC(1861年)、ノッツ・カウンティFC(1862年)、ストーク・シティFC(1863年)に次ぐ古いプロクラブである。
ウェールズのカップ戦であるウェルシュカップで最多23度の優勝を経験している。しかし1995年以降イングランドのリーグに所属しているウェールズのチーム(他にもカーディフ・シティFCやスウォンジー・シティAFC、ニューポート・カウンティAFCなど)は同カップ戦に出場出来なくなった為1995年の優勝以来このタイトルからは遠ざかっている。
ウェルシュカップではウェールズのクラブ屈指の成績を残していたが、1921-22シーズンから参入したリーグ戦では長らく低迷し、初めて2部リーグに昇格したのは1978-79シーズンだった。そのシーズンに15位となったのが今までのクラブ歴代最高位であり、カーディフやスウォンジーとは違い、1部リーグの昇格経験はまだ無い。その3年後の1981-82シーズンに21位で2部から降格した。これまでに2部リーグに所属したのも僅か4シーズンのみである。クラブはその後更に低迷の一途を辿り、2007-08シーズンにプロリーグである4部リーグからノンプロリーグの5部に初降格した。
2006年にオーナー変更に伴いクラブ名をレクサム・アソシエーション・フットボール・クラブからレクサム・フットボール・クラブに変更したが、2013年に元の名称であるレクサム・アソシエーション・フットボール・クラブに戻した[1][2]。
FAカップの最高成績はベスト8、EFLカップの最高成績もベスト8である。また、UEFAカップウィナーズカップでも1975-76シーズンにベスト8の成績を残している。
2020年11月、カナダ人映画俳優のライアン・レイノルズと、米国人俳優のロブ・マケルヘニーがクラブを買収。この買収は投票したレクサム サポーターズ トラストの 2,000 人のメンバーの 98.6% の支持を受けて、2021年2月に完了した[3][4]。
- 2021-22シーズン
新たにTiktokやExpediaがスポンサーにつき、前年のリーグ2(4部)の得点王でリーグ最優秀選手、ベストイレブン受賞のFWポール・マリンやサンダーランドやボルトンでリーグ1(3部)やチャンピオンシップ(2部)の監督を務めたフィル・パーキンソンを監督に迎えるなどの積極的な投資により、クラブはリーグで最終節まで優勝を争ったが2位となり、昇格プレーオフで敗退した。また、FAトロフィーでも決勝に進出したが敗れた。リーグベストイレブンにはマリンのほか、DFアーロン・ハイデンとMFジョーダン・デイビスが選ばれた。
レクサムは同時にFIFA22に登場した。これはシリーズに登場する最初のプロリーグ以外のチームであった。
このシーズンの模様は「ようこそレクサムへ」というドキュメンタリーシリーズとなり、日本ではDisney+で配信された。
- 2022-23シーズン
マリンを中心に昨年度の勢いのまま好スタートを切ったが、この年はマリンを上回る驚異的なスペースで得点を重ね"ノンリーグのハーランド"と称されたマカーリー・ラングスタッフ[5]を擁するノッツ・カウンティと激しい優勝争いを繰り広げた。
2023年3月23日、正GKのロブ・レイントンの負傷を受け、かつて2005年にレクサムでプレーしていて、すでに引退していた元イングランド代表GKのベン・フォスターをシーズン終了までの短期契約で現役復帰させ獲得した[6]。
2023年4月10日、両チームともに勝ち点100で迎えたホームでの首位攻防戦は、3-2のレクサムリードで迎えた後半アディショナルタイムに与えたPKをフォスターが見事セーブしノッツ・カウンティに勝利。レクサムは首位に浮上し、以後首位の座を譲ることなくリーグを制覇。15年ぶりのフットボールリーグ昇格を決めた[7]。
最終的にレクサムは勝ち点111のリーグ新記録を達成。最多勝利(34勝)、最小敗戦(3敗)の記録も更新した。得点王こそラングスタッフの42点に及ばなかったが、マリンはこの年38ゴールを記録した。
このシーズンの模様はようこそレクサムへのシーズン2で配信された。
- 2023-24シーズン
15年ぶりのフットボールリーグのシーズンは、開幕前のプレシーズンツアーでマリンが肋骨4本の骨折と肺挫傷の重症を負い、エースを欠いて開幕を迎えた。8月20日の5-5の試合後にGKベン・フォスターが引退を表明。急遽アーセナルからGKアーサー・オコンクウォをレンタルで獲得。オコンクウォはリーグ14試合で完封するなどこのシーズンのベストイレブンに選ばれる活躍をし、9月に復帰したマリンもリーグのベストイレブンに選ばれる活躍を見せ、チームは2位で昇格を決め、1シーズンでEFLリーグ1へと進んだ。
このシーズンの模様はようこそレクサムへのシーズン3で配信された。
クラブ各種記録
1試合最多観客動員試合
1試合最多得点勝利試合
1試合最多失点敗戦試合
タイトル
国内タイトル
- フットボールリーグ・サードディヴィジョン(3部):1回
- ナショナルリーグ(5部):1回
- EFLトロフィー:1回
- FAトロフィー:1回
- ウェルシュカップ:23回
- 1878, 1883, 1893, 1897, 1903, 1905, 1909, 1910, 1911, 1914, 1915, 1921, 1924, 1925, 1931, 1957, 1958, 1960, 1972, 1975, 1978, 1986, 1995,
- FAWプレミアカップ:5回
- 1997-98, 1998-99, 1999-2000, 2001-02, 2003-04
国際タイトル
過去の成績
シーズン
|
ディビジョン
|
FAカップ
|
EFLカップ
|
欧州カップ / その他
|
最多得点者
|
リーグ |
試 |
勝 |
分 |
敗 |
得 |
失 |
点 |
順位 |
選手 |
得点数
|
2004-05
|
フットボールリーグ1 |
46 |
13 |
14 |
19 |
62 |
80 |
43 |
22位 |
2回戦敗退 |
2回戦敗退 |
フットボールリーグトロフィー |
優勝 |
|
|
2005-06
|
フットボールリーグ2 |
46 |
15 |
14 |
17 |
61 |
54 |
59 |
13位 |
1回戦敗退 |
1回戦敗退 |
フットボールリーグトロフィー |
1回戦敗退 |
|
|
2006-07
|
フットボールリーグ2 |
46 |
13 |
12 |
21 |
43 |
65 |
51 |
19位 |
3回戦敗退 |
2回戦敗退 |
フットボールリーグトロフィー |
1回戦敗退 |
|
|
2007-08
|
フットボールリーグ2 |
46 |
10 |
10 |
26 |
38 |
70 |
40 |
24位 |
1回戦敗退 |
2回戦敗退 |
フットボールリーグトロフィー |
1回戦敗退 |
|
|
2008-09
|
カンファレンス・ナショナル |
46 |
18 |
12 |
16 |
64 |
48 |
64 |
10位 |
予選4回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
4回戦敗退 |
|
|
2009-10
|
カンファレンス・ナショナル |
44 |
15 |
13 |
16 |
45 |
39 |
58 |
11位 |
2回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
1回戦敗退 |
|
|
2010-11
|
カンファレンス・ナショナル |
46 |
22 |
15 |
9 |
66 |
49 |
81 |
4位 |
予選4回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
2回戦敗退 |
|
|
2011-12
|
カンファレンス・ナショナル |
46 |
30 |
8 |
8 |
85 |
33 |
98 |
2位 |
3回戦敗退 |
|
FAトロフィー ウェルシュカップ |
1回戦敗退 3回戦敗退 |
|
|
2012-13
|
カンファレンス・ナショナル |
46 |
22 |
14 |
10 |
74 |
45 |
80 |
5位 |
1回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
優勝 |
|
|
2013-14
|
カンファレンス・ナショナル |
46 |
16 |
11 |
19 |
61 |
61 |
59 |
17位 |
2回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
2回戦敗退 |
|
|
2014-15
|
カンファレンス・ナショナル |
46 |
17 |
15 |
14 |
56 |
52 |
66 |
11位 |
3回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
準優勝 |
|
|
2015-16
|
ナショナルリーグ |
46 |
20 |
9 |
17 |
71 |
56 |
69 |
8位 |
予選4回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
2回戦敗退 |
|
|
2016-17
|
ナショナルリーグ |
46 |
15 |
13 |
18 |
47 |
61 |
58 |
13位 |
予選4回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
1回戦敗退 |
|
|
2017-18
|
ナショナルリーグ |
46 |
17 |
19 |
10 |
49 |
39 |
70 |
10位 |
予選4回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
1回戦敗退 |
|
|
2018-19
|
ナショナルリーグ |
46 |
25 |
9 |
12 |
58 |
39 |
84 |
4位 |
2回戦敗退 |
|
FAトロフィー ナショナル・プレーオフ2019 |
2回戦敗退 準々決勝敗退 |
|
|
2019-20
|
ナショナルリーグ |
37 |
11 |
10 |
16 |
46 |
49 |
43 |
19位 |
1回戦敗退 |
|
FAトロフィー チャレンジカップ |
1回戦敗退 準々決勝敗退 |
|
|
2020-21
|
ナショナルリーグ |
42 |
19 |
11 |
12 |
64 |
43 |
68 |
8位 |
予選4回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
3回戦敗退 |
|
|
2021-22
|
ナショナルリーグ |
44 |
26 |
10 |
8 |
91 |
46 |
88 |
2位 |
1回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
準優勝 |
ポール・マリン |
26
|
2022-23
|
ナショナルリーグ |
46 |
34 |
9 |
3 |
116 |
43 |
111 |
1位 |
4回戦敗退 |
|
FAトロフィー |
4回戦敗退 |
ポール・マリン |
38
|
2023-24
|
フットボールリーグ2 |
46 |
26 |
10 |
10 |
89 |
52 |
88 |
2位 |
4回戦敗退 |
|
EFLトロフィー |
ベスト32敗退 |
ポール・マリン |
24
|
欧州の成績
歴代監督
歴代所属選手
参考文献
外部リンク
|
---|
2023-24クラブ | |
---|
記録と表彰 | |
---|
スポンサー | |
---|
関連大会 | |
---|
シーズン | |
---|
参照 | |
---|