リック・デリンジャー(1974年)
リック・デリンジャー (Rick Derringer 、1947年 8月5日 - )は、アメリカ のソングライター 、ギタリスト 、シンガー 、音楽プロデューサー 。
来歴
オハイオ州 セリーナで生まれ、フォート・リカバリーで育った。ザ・ベンチャーズ を聴いてギターを手にするようになる。1965年 に自身のバンドであるマッコイズが「ハング・オン・スルーピー」のナンバーワン・ヒットを放つ。ちなみにこのマッコイズというバンド名は、彼の敬愛するザ・ベンチャーズの曲「The Real McCoy」にちなんでいる。
その後、1960年代末からは一ギタリストとしてジョニー・ウィンター 、エドガー・ウィンター らと共に活動することが多くなる。腕を見込まれてスタジオ・ミュージシャンとして客演することも多かった。プロデュースを務めたエドガー・ウィンター・グループの「フランケンシュタイン 」は1973年 5月26日 付のビルボード・Hot 100 で1位を記録した[ 1] 。
1973年 10月 、デビュー・アルバム『オール・アメリカン・ボーイ 』を発表。シングルカットされた「ロックンロール・フーチー・クー 」はビルボード・Hot 100で23位を記録した。ルックスもあいまってアイドル的な人気を博した時期もあった。
1976年には、ダニー・ジョンソン、ケニー・アーロンソン、ヴィニー・アピス と共に、自身の名を冠したバンド、デリンジャーを結成してアルバムを発表。1979年に再びソロ活動へと戻った[ 2] 。
1980年代初頭、マネージャーのジェイク・フッカーの紹介によって、替え歌で知られるアル・ヤンコビック のデビューに協力し、計6作のアルバムをプロデュースした[ 3] 。また、プロレス団体のWWF が企画したアルバム『ザ・レスリング・アルバム』(1985年)及び『パイルドライバー/ザ・レスリング・アルバム2』の制作にも参加し、デリンジャーが提供した曲「リアル・アメリカン」は、元々バリー・ウインダム &マイク・ロトンド のタッグチーム (USエクスプレス )のために書き下ろされたが、最終的にはハルク・ホーガン のテーマ曲となった[ 3] 。
1982年、カーマイン・アピス のバック・バンドの一員として、初来日。
1986年、シンディ・ローパー のパリ公演では、白のスタインバーガーでリードギタリストを務めている[ 2] 。
2000年代に入ると、家族との音楽活動も行うようになり、ファミリー・バンド、デリンジャーズとしても作品を発表している。
ディスコグラフィ
スタジオ・アルバム
『オール・アメリカン・ボーイ』 - All American Boy (1973年)
『スプリング・フィーバー』 - Spring Fever (1975年)
『ギターズ・アンド・ウィメン』 - Guitars and Women (1979年)
Face to Face (1980年)
『グッド・ダーティ・ファン』 - Good Dirty Fun (1983年)
『バック・トゥ・ザ・ブルーズ』 - Back to the Blues (1993年)
『エレクトラ・ブルーズ』 - Electra Blues (1994年)
『炎のように…』 - Tend the Fire (1997年)
Blues Deluxe (1998年)
Jackhammer Blues (2000年)
『フリー・ライド』 - Free Ride (2002年)
Rockin' American (2007年)
Knighted by the Blues (2009年)
ライブ・アルバム
『キング・ビスケット・ライヴ』 - King Biscuit Flower Hour (1998年) ※1981年録音
『ライヴ・イン・ジャパン』 - Live in Japan (1998年) ※with エドガー・ウィンター
Live at Cheney Hall (2006年)
Rock Spectacular: Live at the Ritz 1982 (2010年)
コンピレーション・アルバム
『ザ・ベスト・オブ・リック・デリンジャー』 - Rock and Roll Hoochie Koo: The Best of Rick Derringer (1996年)
Collection: The Blues Bureau Years (2006年)
Joy Ride: Solo Albums 1973–1980 (2017年)
The Three Kings Of The Blues (2010年)
マッコイズ
『ハング・オン・スルーピー』 - Hang On Sloopy (1965年) ※旧邦題『マッコイズ登場』
『ユー・メイク・ミー・フィール・ソー・グッド』 - You Make Me Feel So Good (1966年) ※旧邦題『マッコイズ!』
Infinite McCoys (1968年)
『ヒューマン・ボール』 - Human Ball (1969年)
『グラス・デリンジャー』 - The Glass Derringer (1976年) ※リック・デリンジャー&ザ・マッコイズ+デック・グラス名義
デリンジャー
『デリンジャー革命』 - Derringer (1976年)
Live In Cleveland (1976年) ※ライブ
『ライヴ!』 - Derringer Live (1977年) ※ライブ
『悪魔と拳銃』 - Sweet Evil (1977年)
『ロマンティック・シューター』 - If I Weren't So Romantic I'd Shoot You (1978年)
Required Rocking (1996年) ※コンピレーション
『コンプリート・ブルー・スカイ・アルバムズ 1976-1978』 - The Complete Blue Sky Albums 1976-1978 (2017年) ※コンピレーション
DNA
『パーティー・テステッド』 - Party Tested (1983年) ※with カーマイン・アピス
デリンジャーズ
Aiming 4 Heaven (2001年)
Derringer X 2 (2001年)
Winter Wonderland (2004年)
We Live (2008年)
DBA(デリンジャー・ボガート & アピス)
Doin' Business As... (2001年) ※with ティム・ボガート 、カーマイン・アピス
ジョニー・ウィンター・アンド
エドガー・ウィンター
『ホワイト・トラッシュ』 - Edgar Winter's White Trash (1971年) ※エドガー・ウィンター&ホワイト・トラッシュ名義
『ロードワーク』 - Roadwork (1972年) ※エドガー・ウィンター&ホワイト・トラッシュ名義
『ジャスミンの香りと夜の夢』 - Jasmine Nightdreams (1975年) ※with ジョニー・ウィンター
『トゥゲザー 』 - Together (1976年) ※with ジョニー・ウィンター
エドガー・ウィンター・グループ
脚注
外部リンク