ラウル・ロハスらが製作した人工知能サッカーロボット"FU-Fighters"。2004年・2005年の世界チャンピオン。
ラウル・ロハス・ゴンザレス (Raúl Rojas González、1955年 6月25日 - )は、メキシコ 出身のドイツ の計算機科学 者・数学者 である。ベルリン自由大学 の教授であり、人工ニューラルネットワーク の研究で知られる。
彼が製作を支援したサッカー ロボット "FU-Fighters"は、2004年 と2005年 のロボカップ で世界チャンピオンとなった。彼は現在、自動運転車 プロジェクト"Spirit of Berlin"を指揮している。
彼とその研究チームは、コンラート・ツーゼ とコンピューターの歴史に関する研究でヴォルフガング・フォン・ケンペレン 賞を受賞した。現在の研究は人工知能 とその応用が中心になっているが、他に数学と経済学の学位も取得している。
2009年、メキシコ政府はメキシコ市民による科学的功績に対する「ラウル・ロハス・ゴンザレス賞」を創設した。第1回の賞は、植物バイオテクノロジーへの貢献に対してルイス・ラファエル・エレーラ・エストレラ (スペイン語版 ) が受賞した。
2010年にはベルリン自由大学の学長選挙に立候補した[ 1] 。
生涯
ラウル・ロハスは1955年6月25日にメキシコシティ でエンジニアと教師の両親の下に生まれた。メキシコシティのメキシコ国立工科大学 で数学と物理学の、メキシコ国立自治大学 で経済学の修士号を取得した。1982年にドイツに移り、ベルリン自由大学 で経済学の博士課程に進学し、政治経済学者エルマー・アルトファーター (英語版 ) の指導を受けた。博士論文は、"Die Armut der Nationen - Handbuch zur Schuldenkrise von Argentinien bis Zaire"(国の貧困―アルゼンチンからザイールまでの債務危機ハンドブック)のタイトルで出版された。
1994年にハレ・ヴィッテンベルク大学 の正教授になり、後にベルリン自由大学 に移り、現在は情報学部に在籍している。彼の妻、マルガリータ・エスプンダ=アルゲーロ(Margarita Esponda-Argüero)は、同じ学部の教授である。
受賞歴
2001年: ドイツ財務省 マルチメディア起業家賞 (Gründerpreis Multimedia)
2002年: 欧州アカデミックソフトウェア賞 (European Academic Software Award)
2004年・2005年: ロボカップ 世界チャンピオン
2005年: 情報学史のためのヴォルフガング・フォン・ケンペレン賞
2009年: メキシコシティ市役所より科学への貢献に対するヘベルト・カスティージョ金メダル (Heberto Castillo gold medal)
2015年: ドイツ大学協会による「今年の教授」に指名
2015年: メキシコ国家芸術科学賞 (英語版 ) 技術デザイン部門
著書
Neural Networks - A Systematic Introduction Springer, Berlin, 1996. Available as a free e-book
Die Rechenmaschinen von Konrad Zuse , Springer, 1998.
The First Computers, MIT Press, Cambridge, 2000.
Encyclopedia of Computers and Computer History, Fitzroy-Dearborn, Chicago, 2001.
RoboCup 2002: Robot Soccer World Cup VI (Lecture Notes in Computer Science), 2002.
脚注
外部リンク